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豊洲地下空洞初公開 水たまり15センチ 異臭漂う暗闇

産経新聞 9月17日(土)7時55分配信

 築地市場(東京都中央区)の移転先となる豊洲市場(江東区)で都が土壌汚染対策に実施したとしていた4.5メートルの盛り土が行われていなかった問題で、都は16日、建物下の地下空洞を報道陣に初めて公開した。長い間、存在が公にされてこなかった地下空洞は、深いところで15センチ程度の水たまりができ、異臭も漂う空間だった。(高久清史、石野哲郎)

 午後2時前、ヘルメット、長靴姿の報道陣が青果棟建物内の入り口付近に集まった。都担当者は「専門家会議から『検証する場所なので採水、計測などを行わないように』と申し入れがあった」と機器を使った計測の自粛を求めた。

 地下空洞には換気設備がなく、酸欠の恐れもあるとして、20社約50人の報道陣は3グループに分けられ、順番に地下へ向かった。

 ところどころがぬれた階段を下りる。入り口横には「酸素濃度、有害物質濃度の測定を行い、安全確認してから入ること」などの注意書きが提示されている。足を踏み入れると、湿ったほのかな刺激臭を感じた。

 照明設備のない暗闇の中で、濁った水が足元に広がっていた。足が止まる。「どんどん中に」。促す都担当者の声が空洞に響く。

 入り口付近は建設業者が作業用に設置したコンクリートの通路が縦横に走り、碁盤の目のように砕石層がむき出しになっている。水深はコンクリの上が1、2センチ。砕石層の部分は15センチほどありそうだ。水の中で指をこすると、わずかなぬめりを感じた。

 都は配管類を集め、効果的に保守点検などを行うために主要施設下で盛り土を行わず、地下空洞を設けたと説明している。高さ約5メートルの天井には配管が張りめぐらされているが、配管の表面には結露がみられた。

 青果棟など主要施設下の空洞内にはさらに下部に突出する構造物が設置されている。その場所を尋ねると、担当者は「壁の向こうで見えない」。1カ所の公開時間は数分。慌ただしく移動する。

 水産卸売場棟と水産仲卸売場棟の地下空洞は天井のはりが厚く、配管は腰や膝の高さを通っていた。

 都の担当者は8月の大雨の後、建物下に水がたまっているのを確認したと説明。空洞の側壁などから雨水が浸透したとの見方を示したが、結論は「断定できない。きちんと測定、検証して都民に示したい」と話した。

最終更新:9月17日(土)8時8分

産経新聞