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<オスプレイ>佐賀空港配備巡り説明会 住民「騒音に不安」

毎日新聞 9月17日(土)16時0分配信

 陸上自衛隊の新型輸送機オスプレイの佐賀空港(佐賀市)配備計画について、防衛省九州防衛局が空港がある佐賀市川副町内で4小学校区ごとの住民説明会を進めている。皮切りとなった10日の大詫間校区の説明会は、参加を地域住民に限定して開かれ、賛成派からも声が上がったが、最も多かったのは騒音を心配する声だった。住民の率直な意見が聞かれた説明会の様子を報告する。【石井尚】

 防衛局は7月下旬に川副町民対象の住民説明会を開いたが、あくまで反対の政党や労組関係者が多数参加し、やじや罵声が飛び交った。この反省から、今回の大詫間公民館では入り口に校区以外の住民の立ち入りを禁止する張り紙を掲示するなど自治会側は地元の純粋な声を届けようと配慮した。防衛局側も配備計画の説明を短くし、約1時間半、質疑応答の時間を作った。

 地元住民が約20人質問したが、少なくとも4人は騒音問題を取り上げた。ある男性は「本当のオスプレイの音を聞かないと納得しないですよ」と意見し、デモフライト(試験飛行)を求めた。防衛局の市川道夫企画部長は「米軍と調整中」と説明したが、説明会後の記者団へは「私どもとしてはぜひやりたいと考えて調整している」と話した。

 配備後の地元への振興策や補助金について尋ねる人も複数いた。「国策としての重要な問題ということは理解しているが、不安がある。地域振興策なるものを考えてほしいというのが地元の切なる思い」と男性が述べると拍手が起こった。市川部長は「中央の方に伝えて何ができるのかをしっかり考えたいな、と思います」と回答するにとどめた。

 その他の質問は、県と県有明海漁協の間で結んでいる公害防止協定の覚書付属資料に関するものやノリ漁への影響などが上がった。

 終了後、大詫間校区の古賀種文自治会長は「普段思っていることを述べていただいた。地域の生の声を伝えられてよかった」と感想を述べた。市川部長も「前回はやじで、我々の説明が十分に届いていなかった状況があった。住民の方々が『不安だ』『分からない』ということに関して、近い距離でお答えする場は意味があったのではないか」と語った。

 大詫間校区での説明会は、住民が反対一色ではない一方、騒音などへの強い懸念も抱えていることがにじむ内容だった。防衛局は今後、10月上旬までに南川副▽西川副▽中川副--の3校区でも説明会を開く方針だ。残り3校区では住民たちがどのような思いを防衛省側に伝えるのか、注目される。

最終更新:9月17日(土)16時0分

毎日新聞