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生駒山地、ナラ枯れ深刻…大阪府内の被害、過去最悪 高温少雨や育ち過ぎ一因

産経新聞 9月17日(土)14時47分配信

 大阪府と奈良県の境にある生駒山地を中心にナラ枯れ被害が拡大し、被害を受けたクヌギやコナラなどナラ類の樹木は、同府内で約1万2400立方メートル(平成27年度)と、26年度と比べ約3・5倍に増え、過去最悪となったことが17日、林野庁への取材でわかった。被害量は鳥取県に次ぐ全国ワースト2。行政側は枯れ木が倒れて人的被害が出ないよう伐採するなど対策を進めるが、根本的な解決策は見いだせていない。(藤崎真生)

 生駒山地(大阪府側)で初めてナラ枯れ被害が確認されたのは22年度。府内全体の被害量は同年度は約430立方メートルだったが、その後拡大を続け、今年9月に発表された27年度確定値では約1万2400立方メートルと、約5年で30倍近くに増えた。府内全体の被害量は、鳥取県の1万2900立方メートルに次いで、全国ワースト2。府内の被害の約4割は生駒山地に集中している。

 林野庁は、27年度に急拡大した理由について「全国的に高温少雨で、木の勢いが弱まったところに、病原性のナラ菌を持ち込むカシノナガキクイムシが入ってきたためではないか」と分析、若い木が再び育つまで、10~15年はかかるとみている。

 府の担当者らによると、生駒山地は、民有林と自治体の所有林が混在している。多くのアカマツが生えていたが、昭和40年代にマツクイムシの影響などで枯死した。その後、コナラやクヌギが自然に育つようになった。

 ナラ枯れは、幹の直径が約10センチ以上のコナラやクヌギなどが被害を受けやすいとされる。里山管理が行き届かず、「育ち過ぎた木」が増えたことも、生駒山地で被害が拡大した一因とみられる。

 コナラやクヌギは、直径30~40センチになると重さ約1トンにもなり、周辺自治体ではハイキング道などで枯れ木が倒れないよう伐採するなどしている。しかし、抜本的な対策は立てられておらず、自治体や山林の所有者だけでなく、企業やボランティアなどを巻き込んだ里山管理の充実が必要だとする声があがっている。

 神戸大大学院の黒田慶子教授(森林病理学)は「枯れた木をすべて伐採して虫を駆除するのは難しい。事故を起こしそうな木がないかどうか調査する体制を作ることがまず重要。長期的にみれば、伐採や資源利用、再生という里山の管理に取り組むことが、根本的な解決につながる」と話している。

最終更新:9月17日(土)15時58分

産経新聞

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