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【甲府】土屋が引退危機で受けた名波氏からのゲキ、現役続行決意しJ500試合出場達成

スポーツ報知 9月18日(日)6時6分配信

◆明治安田生命Jリーグ J1第2ステージ第12節 甲府1―1仙台(17日・山梨中銀スタジアム)

 甲府は17日、ホームで仙台と対戦し、1―1で引き分けた。左膝を負傷していたJ1最年長DF土屋征夫(42)が4試合ぶりに先発で復帰し、Jリーグ史上12人目となる500試合(J1は325試合)出場を達成。仙台に押し込まれたが、体を張った守備で最少失点に抑える奮闘を見せた。主将のDF山本英臣(36)が今季初得点を記録し、勝ち点1を追加。年間順位を15位から14位に上げた。

 ロスタイム3分を経過したところで最後のCKの守備についた。一度、はね返したものの、2次攻撃を受けた。土屋をはじめ、甲府DF陣は体を投げ出しゴールを死守した。シュート14本を浴びて1失点はしたが、粘り強く勝ち点1を加え、新潟を抜いて14位に浮上した。

 「久しぶりに出たから、最初は足がついていっていなかったけど、途中で試合に入り込めた。勝ちたかったけど、勝ち点をしっかり積み重ねるのも大事だし、ポジティブに考えたい」。500試合目をフル出場した42歳は試合を振り返った。

 V川崎(現東京V)に入団した1997年の8月16日、清水戦でJデビューした。引退を考えたこともある。左膝前十字靱帯(じんたい)の手術を受けた2014年5月。兄貴分と慕う名波浩・現磐田監督(43)が見舞いに訪れ、39歳の本音を漏らした。

 「厳しいです」

 「何を言っているんだ。全然やれる。リハビリ前から判断するな」。右膝を2度手術した名波さんの言葉は励みになった。

 試合前、由衣子夫人(42)と4人の娘から花束を渡された。高校2年生の長男はサッカーの試合前日で来られなかったが、家族の絆(きずな)は強い。5人全員、助産院で生まれた。「お母さんが一番大変な姿を見て家族で時間を共有する」。皆で出産に立ち会う。単身赴任4年目。小学2年生の時に机が隣だった由衣子夫人と結婚して18年目。「『やれるまでやりな』と言ってくれている。感謝しかない」。妻は「サッカーにはくそ真面目。私生活は楽しいパパです」とほほ笑む。

 DF津田と腹筋運動を毎日行い、試合前日は自炊し、油物は摂取しない。若い頃50メートル走5秒9というスピードは「遅くなった」というが、谷真一郎フィジカルコーチが「危機を察知する早さも走るスピードも速い」と言うように、J1で戦える体を維持している。残り5試合。J1残留を目指し、土屋は走る。(羽田 智之)

 ◆土屋 征夫(つちや・ゆきお)1974年7月31日、東京・文京区生まれ。42歳。田無工卒業後、ブラジルに留学。インテルナシオナル、バフェットスに所属。97年、V川崎(現東京V)に練習参加し、入団。同年8月16日の清水戦でデビュー。以後、神戸、柏、大宮、東京Vでプレー。2013年、甲府に加入した。J1通算325試合15得点。J2通算175試合13得点。177センチ、73キロ。血液型O。家族は妻と1男4女。

最終更新:9月18日(日)6時6分

スポーツ報知

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