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流行語「神ってる」を生んだ?豪腕

サンケイスポーツ 9月17日(土)15時0分配信

 【球界ここだけの話】

 最下位チーム担当記者の“たら・れば”など‥という方は、ここから先は読まないでくださいな(笑)。オリックス守護神の話です。もし、あの超ダメ助っ人コーディエが、オープン戦で正体を露呈していたら、役立たずぶりを披露していたら(すでに帰国した男の悪口はいいたくないが)、開幕から守護神は平野だった‥と思う。

 あいつがいなければ、平野が抑えなら、開幕からの何試合かは落とすことなく、普通に滑り出すことができて、もうちょっとマシなシーズンだった。批判は承知。ただ、そう思わざるを得ないぐらい、平野という投手はすごいのだ。

 知らない人も多いだろうが、この男、6月28日から20試合以上登板して1点も失っていない(9月16日現在)。強打者ひしめくパ・リーグでこの成績は驚異。

 イニングまたぎも8度ある。セーブ数リーグトップのサファテ(ソフトバンク、41S=同16日現在)がイニングまたぎはほとんどないから、いかにフル回転しているかが分かる。2日連続、なんてこともあった。中継ぎ陣が頼りないから、福良監督も八回から投入するしかなくなる。そして「ホントにすごい投手だ」と感服する。

 普段はもちろんだが、サヨナラ打を浴びても、サヨナラ暴投しても、どんな時も取材に答えるナイスガイでもある。

 そんな平野が、ことし許した本塁打はたったの1本。1本しか打たれていないのだ。6月18日。舞台はマツダスタジアム。逆転サヨナラ3ラン。おわかりでしょう。打ったのは、あの鈴木誠也(広島)だった。

 前日(17日)のサヨナラ弾に続く劇弾により生まれた言葉が「神ってる」。翌日(19日)の決勝アーチも目撃した筆者も心底、驚嘆した活躍だった。流行語大賞へまっしぐら。素直に認めよう。

 ただ、今、改めて感じるのは「あの平野から打った」という事実。土壇場の一発の偉大さも、難攻不落の投手を打ったから、なおさら価値も高まったのでは…平野を粉砕したから神なんだ…と勝手に思っている。個人的には「『神ってる』を生んだ豪腕」と平野を呼ぶことにしている。

 そして、平野のすごさをさらに感じる事実が。現在の無失点記録は、鈴木誠に打たれた次の登板から始まっているのだ。

 「関係ないですよ。それまでにも、何度も(救援を)失敗しているし。もちろん、失敗を反省して次があるわけですが」

 サラリとかわすところもカッコイイ。福良監督、こんな男がいるんだから、助っ人守護神候補を探すのはやめましょう!

 それにしても…。米国に帰ったコーディエはどうしているんだろう? 平野の快投を見るたび、“たら・れば”が止まらない、最下位チームの担当記者でした。(上田雅昭)

最終更新:9月17日(土)15時0分

サンケイスポーツ