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中日落合GM退任か 日米野球界におけるゼネラルマネージャーの違い

AbemaTIMES 9月17日(土)10時1分配信

9月17日、スポーツ紙などで報じられたプロ野球・中日ドラゴンズ、落合博満GM(ゼネラルマネージャー)の退任に関する情報。記事で紹介されたところによると、前日夜に行われた対広島戦での完封負けにより、チームが4年連続でBクラスに沈むことが確定し、その低迷の責任をとってのものとのことであるが、そもそもこのGMという職業、日本のプロ野球においては、メジャーのそれと比べて、大きく異なる点がいくつか存在している。

たとえば投手の起用法が、日本に比べて早い段階から先発・中継・クローザーといった具合に明確な役割分担が決められ、その投球数の上限を設けるなど、ある種の分業が進んでいたメジャーリーグにおいては、球団経営についてもその色彩が濃く、GMという職業は、それらの分業化された組織の中で、チームの編成や球団経営といった主要な業務をまとめる役割を担っているという、統括的なポジションという位置づけであると言える。
そのため、同職に起用される人材は、日本のGMがそうであるように、現場を経験している者のほか、経営や広報、営業といった分野での優秀な背広組が起用されることも珍しくなく、しかも後者の場合は、かつてボルチモア・オリオールズでその辣腕を揮ったリー・マクフェイルのように、その功績から後に殿堂入りしたケースも存在しているほどである。しかしその一方で、こうした背広組は「現場のプロ」ではないため、その仕事は1つ1つのプレイや采配に関するものではなく、そうしたプレイや采配をもたらす人材を集め、基本的に、「外の枠組み」から球団の発展に尽力するという性質を持ったプロのなのだ。

それに対して日本のプロ野球においては、その黎明期から近年に至るまで、GMの担う仕事はもっぱら「監督の権限が拡大したもの」という色彩が強く、かつてまだGMという呼び名が一般的ではなかった時代には、“親分”の愛称で親しまれ、大沢啓二(日本ハム監督/当時)のように、強権を発動できるタイプの監督が、“現場”での職務の延長線上で、今のGMと同じような役割を担っていたケースが中心であった。
その後、時代の流れと共に、日本でも千葉ロッテの広岡達朗のようなメジャー型のGMの起用が少しずつ登場することとなり、以後、王貞治、高田繁、中村勝広といったかつての名選手であり、監督経験者がGMとして起用されるケースが相次いでいるのが実情である。しかし、前述のメジャーにおける背広組に近い性質を持ったケースは現在もまだ少なく、たとえば2004年に東北楽天の初代GMに就任したスポーツライターのマーティ・キーナートは、プロ野球でのプレイ経験がない背広組GMであったものの、彼の場合も70年代には米独立リーグでのGM経験が、またそこでの実績を元に日本でも太平洋クラブ(埼玉西武ライオンズの前身)のフロントとして活躍した過去があり、当然のことながら“素人”というわけではなく、むしろ、フロント系の人材としては、下手な現場組よりも豊富な経験を持っていると言える。

日本では昔から「名選手、名監督にあらず」という言葉がしばしば使われていることからもわかるように、プレイヤーとしての力量と、指導者としての力量は、必ずしも一致しないという見方が存在しているが、日米球界におけるGM業と、その系譜や実績を鑑みると、「名選手・名監督、名GMにあらず」という言葉がふと頭をよぎる。逆にこのことは「名GM、必ずしも現場組にあらず」といった部分であるとも言えるが、そうした観点に言えば、やはり今後、日本のプロ野球においても、GMという仕事の内容やその目的をさらに明確にし、それに合致した人材を育成・登用していくことが求められると言えるのかもしれない。

最終更新:9月17日(土)10時1分

AbemaTIMES

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