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キユーピー「アヲハタ」コーン製造休止 北海道の日本罐詰工場の浸水で

北海道新聞 9月17日(土)7時30分配信

国内シェア7割 全量を製造

 食品大手キユーピー(東京)は16日、十勝産コーンを使った「アヲハタ」ブランドの缶詰など14品目の販売を順次休止すると発表した。製造委託先の日本罐詰(かんづめ)十勝工場(十勝管内芽室町)が台風10号で浸水し、製造ライン復旧のめどが立たないためだ。国産コーン缶詰市場でのキユーピーの占有率(シェア)は70%。全量を同工場で製造している。

北海道豪雨 台風10号深い爪痕 日本罐詰十勝工場も浸水=本社ヘリより撮影

明治の冷凍食品も販売休止

 日本罐詰十勝工場の休止が食品メーカーに与える具体的影響が明らかになるのは初めて。明治(東京)も日本罐詰に製造委託している冷凍食品4品目の販売を順次休止する。日本罐詰は明治の連結子会社。十勝工場では自社ブランドの冷凍食品のほか、相手先ブランドによる生産(OEM)で明治とキユーピーの商品をつくっていた。

 販売を休止するのは、キユーピーがスイートコーンや大豆を使った加工品「アヲハタ十勝コーン」「サラダクラブ大豆」、明治が冷凍食品「オムハヤシ」「欧風チーズカレー」など。台風による川の氾濫で十勝工場に泥水などが流れ込み、製造できなくなった。

「国産」消える可能性も

 キユーピーは販売を休止する14品目について、昨年同様計8300トンの生産を計画していた。しかし台風前の8月中旬から月末にかけて生産できたのはそのうち約1割にとどまる。昨年産の在庫と合わせ向こう2カ月程度は出荷できるとみているが、その後は品切れとなる見通し。製造再開時期は「未定」としている。

 国産コーン缶詰の「ガリバー」であるアヲハタブランドの製造停止は、流通業界に影響を及ぼしそうだ。イオン北海道(札幌)は国産と海外産のコーン缶詰を扱っている。食の安心・安全を重んじる消費者にアヲハタの人気は高いという。

 既にイオン北海道には、キユーピーから近く出荷を停止すると連絡があった。イオン北海道の担当者は「国産コーン缶詰が売り場から姿を消すかもしれない」と危ぶんでいる。(東京報道 木村啓太、工藤雄高)

北海道新聞

最終更新:9月17日(土)9時44分

北海道新聞