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種差海岸のオオハンゴンソウ 除草剤使う駆除を検証

デーリー東北新聞社 9月17日(土)12時5分配信

 三陸復興国立公園に指定されている八戸市の種差海岸で、駆除対象となっている特定外来生物のオオハンゴンソウ。繁殖力が強く生態系を壊しかねない存在に対して、環境省が16日、薄めた除草剤を使う駆除方法の検証に着手した。他の国立公園でも導入されており、駆除作業の効率化が期待される一方、実用化に向けては固有で貴重な在来植物に影響がないかを慎重に調べる必要がありそうだ。

 オオハンゴンソウはキク科の多年草。北米原産だが、観賞用として植えられたものが野生化し、やや寒冷な土地に分布している。

 種差海岸では20年ほど前に繁殖区域が拡大。在来種に与える影響が大きいため、約10年前から市民ボランティアや学校、企業などが抜き取りを中心とした駆除作業を進めている。

 ただ、種子と地下茎で繁殖し、短期間で群生するため、完全な駆除は困難なのが現状。全体数は減っているものの、“いたちごっこ”の状態が続いている。

 対策を模索してきた関係者や環境省八戸自然保護官事務所は、磐梯朝日国立公園など、近年各地で広まっている除草剤による駆除に着目。除草剤の効果と周辺の植物への影響を調べる調査を、北奥羽自然史研究所(高橋晃所長)に委託した。

 16日は事務所の知識寛之自然保護官と高橋所長が、地権者の了解を得た上で、同市の鮫角灯台近くの斜面約2メートル四方で、スポンジに染み込ませた除草剤をオオハンゴンソウの葉の数カ所に付けた。ハマギクやマイヅルソウといった在来種に影響がないか、2週間ごとに様子を確認する。

 高橋所長によると、除草剤は生分解性で、20日ほどで土の中で分解されるものを10倍に希釈で使用。散布するのではなく、オオハンゴンソウに直接、少量ずつ付けていくという。

 環境省は経過を踏まえて使用の可否を検討する方針。知識自然保護官は「抜き取りに比べて簡単で、時間もかからなかった。実験で生態系への影響をしっかり確認した上で、導入するか判断したい」としている。

デーリー東北新聞社

最終更新:9月17日(土)12時5分

デーリー東北新聞社