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飲酒運転をなくそう 八戸市内で根絶プロジェクト始動

デーリー東北新聞社 9月17日(土)12時13分配信

 飲酒運転が後を絶たない八戸市。地域ぐるみで飲酒運転をなくそう―と16日、市内で根絶に向けたプロジェクトが動きだした。市内の交通安全関係団体が、市や八戸署(佐々木重喜署長)と共に、市内全体で「飲酒運転しない・させない・許さない」署名活動を展開。青森県内で初となる飲酒運転根絶条例の制定を目指し、市民の機運を高める。

 同署によると、管内では飲酒運転の摘発件数が、1993年から2015年まで23年連続で、県内ワーストとなった。

 16年は、16日現在で既に100件を超え、県内では最悪の状況。お祭りやお盆などで飲酒の機会が多くなる夏季に取り締まりを強化した結果、7月28件、8月17件と、2日に1人以上のペースで違反者が摘発された。このまま推移すれば、16年も県内ワーストとなる可能性は十分ある。

 道交法が改正され厳罰化が進み、飲酒運転による事故の発生自体は全体的に減少傾向にあるが、発生すれば重大事故に発展する危険性が高い。

 今年同署管内で起きた飲酒運転に絡む事故の大半は、重大事故につながっている。同署によると、死亡事故4件のうち2件が飲酒運転に起因するとみられる。いずれも発覚を恐れて逃走したと疑われる運転者が、立ち木に衝突したり、海に転落したりして命を落とす、という最悪の結果につながった。

 佐々木署長は「(管内で人口規模が大きい自治体の)八戸市は飲酒運転が多く、いつ重大事故が起きても不思議ではない、“県内一危険な地域”と言える」と警鐘を鳴らす。

 この日同署で開かれたプロジェクト運営会議の初会合には、市と同署のほか、主体となって活動する八戸地区交通安全協会、同地区安全運転管理者協会、市交通安全母の会、同地区小学校PTA交通安全母の会連合会の4団体から計11人が参加。管内の飲酒運転の現状や、今後の活動方針を確認した。

 今年に入り、既に市交通安全母の会や同地区安全運転管理者協会などが、飲酒運転根絶に賛同する署名を計約3万8千人分集めており、根絶を目指す各団体の機運はかつてないほど高まっている。

 各団体はさらに多くの市民に賛同を呼び掛け、集めた署名を市民の総意として市に示し、飲酒運転根絶条例の立案に結び付けたい考え。

 10月下旬まで署名活動を展開した後、条例制定を求める嘆願書と合わせ、10月末までに小林眞市長に提出する予定だ。

 市交通安全母の会の速水悦子会長は、義母が飲酒運転の車にはねられ、命を奪われた経験を持つ。「事故で家族を失った痛みはいつまでも消えない。悲惨な事故が起こらないよう、多くの人を巻き込んで活動していきたい」と力を込める。

デーリー東北新聞社

最終更新:9月17日(土)12時13分

デーリー東北新聞社