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【独自】最高裁、米軍機は上告棄却 弁論の対象は自衛隊機 厚木爆音訴訟

カナロコ by 神奈川新聞 9月17日(土)8時48分配信

 在日米海軍と海上自衛隊が共同使用する厚木基地(大和、綾瀬市)の航空機騒音を巡る「厚木基地第4次爆音訴訟」で、最高裁第一小法廷(小池裕裁判長)が、米軍機の飛行差し止めを退けた東京高裁判決を不服とする住民側の上告を退けたことが16日、分かった。騒音被害の大半を占める米軍機の飛行差し止めは、1次訴訟から40年にわたる住民側の悲願だったが、今回もかなわなかった。決定は15日付。

 上告棄却と上告受理申し立てを退ける決定が16日、最高裁から住民側弁護団に送達された。最高裁は15日、一部の上告受理申し立てを認めた上で住民側と国側の双方の主張を聞く弁論を10月31日に開くと弁護団に伝えていたが、棄却内容は明らかになっていなかった。

 弁護団によると、行政訴訟と民事訴訟で自衛隊機・米軍機の飛行差し止めを求めた住民側の上告に対し、最高裁は行政訴訟での自衛隊機の飛行差し止めに関わる一部の論点についてのみ上告を受理。一方、民事訴訟の飛行差し止めは自衛隊機、米軍機ともに上告を退け、行政訴訟の米軍機に関わる上告も退けた。いずれも理由は示されていない。

 4次訴訟では横浜地裁と東京高裁が、行政訴訟において時間などを制限する形で自衛隊機の飛行差し止めを全国で初めて認めた。しかし、米軍機に対する請求は一、二審とも、「国の支配が及ばない」(民事訴訟)、「訴訟の対象となる行政処分がない」(行政訴訟)として退けていた。

 原告団長の金子豊貴男相模原市議(66)は「最高裁が米軍機の飛行差し止めの是非を判断しないのは非常に残念だが、より広く被害が認定されるよう、できる限り主張を尽くす」とコメント。弁護団副団長の福田護弁護士は「どうやって米軍機の差し止めを求めればいいのか、考え直さないといけない」と話した。

最終更新:9月17日(土)8時48分

カナロコ by 神奈川新聞