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裁判長「普天間の被害除去には辺野古しかない」 辺野古訴訟、県は上告へ

沖縄タイムス 9月17日(土)5時0分配信

 沖縄県名護市辺野古の新基地建設を巡り、石井啓一国土交通相が翁長雄志知事を訴えた「辺野古違法確認訴訟」で福岡高裁那覇支部(多見谷寿郎裁判長)は16日、国側の請求を全面的に認め、県側敗訴の判決を言い渡した。多見谷裁判長は「普天間飛行場の騒音被害を除去するには、辺野古に新基地を建設するしかない」と指摘。翁長知事が下した辺野古の埋め立て承認取り消しの違法性を認め、国の是正指示に従わず違法に放置していると認定した。

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 在沖海兵隊の地理的優位性や抑止力などを理由に埋め立ての必要性を認めるなど、国の主張に沿った内容であり、県民の反発が高まるのは必至だ。

 辺野古の埋め立て承認や取り消しを巡り、司法判断が下るのは初めて。県側は判決を不服として、23日までに最高裁へ上告する方針で、年度内にも判決が確定する。

 訴訟では知事が取り消し権を行使できる裁量や、国が都道府県の事務に介入できる範囲が争点となった。

 判決は承認取り消しについて「処分の違法性を判断するには、仲井真弘多前知事の承認処分を審査する必要がある」と指摘。「前知事の判断に瑕疵(かし)はない」とし、翁長知事の取り消しは裁量を逸脱しているとした。

 国交相の是正指示は「都道府県の法定受託事務の処理が違法であれば、指示が許可される」と述べ、適法と判断した。

 多見谷裁判長は、埋め立て承認の要件を定めた公有水面埋立法に、国防・外交に関わる事項も含まれると指摘。知事の審査権が及ぶとしながらも、「国が説明する国防・外交の必要性について、具体的に不合理な点がない限り、県は尊重するべきだ」と強調した。

 辺野古埋め立てによる新基地建設については「沖縄県の負担軽減に資する」と国側の主張を採用。沖縄の民意について「建設反対の民意に沿わないとしても、普天間飛行場などの負担の軽減を求める民意に反するとはいえない」とした。

 その上で「新基地建設は県民の民意に反し、地域振興の阻害となる」とする県側の主張を退けた。

 飛行場の騒音被害は「深刻な状況」と認定する一方、新基地建設をやめた場合は被害が続くと警告した。

「沖縄の声なぜ聞かない」判決受け集会

 名護市辺野古の新基地建設に反対する「オール沖縄会議」は16日、辺野古違法確認訴訟の判決を受けた集会を裁判所前の城岳公園で開き、参加した1500人(主催者発表)が「不当判決や政府、権力に屈せず新基地を阻止しよう」と翁長雄志知事を支え続けることを確認した。21日も午後6時半から県庁前県民広場で抗議集会を開く。 共同代表の高里鈴代氏は「不当判決に怒りを持って集会を開く」と呼び掛けた。登壇した県選出野党国会議員や市民団体の代表者からは「司法は沖縄の声を聞かない国と同じなのか」「民主主義の重要さを国内外に訴えよう」などの声が上がり、シュプレヒコールで辺野古阻止の継続を確認し合った。

最終更新:9月17日(土)16時0分

沖縄タイムス