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日本の技術で露の農業支援 政府の経済協力案 植物工場も

SankeiBiz 9月19日(月)8時15分配信

 政府がロシア向けに検討している経済協力案のうち農林水産分野の概要が18日、分かった。極東地域の農地開発を進める官民の支援組織(プラットフォーム)を設置し、日本の技術とノウハウで農産物の生産量と品質の向上を図る。植物工場など先進的な技術の導入促進や穀物ターミナル建設案もあり、現地の需要が高い農業分野を後押しして北方領土交渉の進展を狙う。

 支援組織には日露政府や民間の農業関係者が参加する。農地開発に向け土壌や農業用水の確保などを調査するほか、技術指導や農業機械の導入による作業効率の改善も図る。日露企業のマッチングも行う見通し。

 極東はロシア有数の穀倉地帯を抱える。旧ソ連時代には収穫期に工場労働者や兵士らを動員する農業支援システムが機能していたが、市場経済化以降なくなり人手不足が深刻になった。このため、少子高齢化による農業人口の減少をカバーしている日本の省人化・自動化技術への期待は強く、支援組織を通じて導入が促進されそうだ。

 また、ロシアでは温室栽培が十分普及しておらず、冬場は野菜が不足する。極東のハバロフスクでは日本企業が手がけた温室栽培施設や人工光を用いた植物工場が既に稼働しており、国際協力銀行(JBIC)など政府系金融機関の資金支援で他地域でも日本企業の進出を後押しする方向だ。

 このほか、ロシア側は沿海地方ザルビノで輸出拡大に向けた穀物ターミナル建設に協力を求めたほか、木材加工場や肥料工場、水産加工場などの建設・整備にも参加要請がある。政府は関連企業と調整し可能なものは実施に移したい考え。

 こうした支援策は、日本が提案した8項目の対露経済協力の具体案として検討している。世耕弘成経済産業相は、11月19、20日にペルーで開かれるアジア太平洋経済協力会議(APEC)首脳会議に合わせ安倍晋三首相とプーチン大統領が会談する前にモスクワを訪問し、担当閣僚と経済協力の最終調整を行う見通しだ。日本には経済協力を通じてロシアとの関係改善を図り、北方領土問題の打開につなげたい思惑がある。

最終更新:9月19日(月)8時15分

SankeiBiz