ここから本文です

苦境にも沈まず=山本、窮地で大ジャンプ―男子走り幅跳び〔パラリンピック〕

時事通信 9月18日(日)0時47分配信

 4回目の跳躍に挑む際、この試合で初めて観客に拍手を求めた。陸上男子走り幅跳び決勝。義足ジャンパー山本は自分を鼓舞するように右手で握り拳をつくってスタート。ピタリと踏み切り線に合わせた義足の左足のたわみを生かして6メートル62の大ジャンプを見せた。
 2回目までは6メートル80あたりまで跳びながら踏み切り線をわずかに越えてファウル。今年、世界記録更新を競ったライバルのドイツやデンマークの選手にリードを許した。
 悔しい記憶がある。前回ロンドン大会。低調な前半の跳躍が後半の焦りにつながり5位に終わった。「相手ばかり見て自分の力を出せなかった」。その反省を忘れず、リオでは窮地に立ちながらも自己ベストに並ぶ記録をマークした。
 北京大会では銀メダルを獲得したが、ロンドンからの4年は屈辱を糧に変える日々だった。空中姿勢は、走るように脚を回すフォームに変更。リオの5カ月前でも義足パーツを軽くし、助走スピードのアップに努めた。
 「記録より金メダル。勝負にこだわりたい」と話していた山本。願いは届かなかったが、貪欲に追求したジャンプが苦境で花開いた。(時事)

最終更新:9月18日(日)0時50分

時事通信