ここから本文です

<台風10号>ボランティア 日常回復へ結集

河北新報 9月18日(日)10時29分配信

 台風10号豪雨で甚大な氾濫被害が出た岩手県岩泉町に17日、約450人のボランティアが駆け付けた。3連休の初日とあって首都圏から訪れる人が目立ち、深刻だった人手不足はひとまず解消した。「昨年の関東豪雨で助けられた恩返し」「東日本大震災の時と同じ気持ちで応援する」。ボランティアたちはそれぞれの思いを胸に、民家内にたまった泥のかき出しや家財道具の片付けに汗を流した。

【写真特集】豪雨で河川氾濫、被害甚大 台風10号の爪痕

 午前8時すぎ、ボランティアを乗せたバスや車が岩泉町岩泉のボランティアセンターに続々と到着した。

 孤立状態の集落が残る町北部の安家(あっか)地区。昨年9月の関東・東北豪雨で大規模な浸水被害に遭った茨城県常総市の市商工会青年部の有志16人が入った。浸水した家の床板を外し、泥をかき出した。

 青年部副部長の相山隆司さん(39)は「昨年は全国から支援を受け、ボランティアにも助けられた。一日も早く普通の生活を取り戻してもらえるよう恩返しがしたい」と張り切った。

 西部の門地区では、東京都港区の介護士佐藤由紀子さん(40)が知人と一緒に活動した。流木と泥が積もった民家を見て「都内で岩泉の話はほとんど聞かない。思った以上に被害が大きい。もっと支援が必要だ」と驚いた様子で話した。

 泥かきを手伝ってもらった呉服店経営沢口和枝さん(77)は「一輪車を数回往復しただけで疲れてしまう。ボランティアが来るまで諦めていたので、本当にありがたい」と感謝した。

 乙茂地区の無職熊谷千歳さん(80)宅には、盛岡市の団体職員3人が訪れた。床下に約30センチ積もった泥を一輪車で仮置き場に運んだ。1週間前も同町に入った津内口達彦さん(30)は「前回は泥かきすらできない状況だった。少しずつ復旧は進んでいる」と語った。

 別の民家でごみを仕分けた千葉県東金市の千葉労働局職員織本幸江さん(25)は「震災後、何度もボランティアに入った。大量の流木や道路の陥没を見ると震災直後を思い出す。岩手が好きなので力になりたい」と笑顔を見せた。

 ボランティアたちは各地の山間部で、午後3時ごろまで活動した。町社会福祉協議会の担当者は「まだつかめていない支援ニーズは多い。ボランティアによる継続支援は不可欠」と話した。

最終更新:9月18日(日)11時46分

河北新報