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有志連合空爆で90人死亡か=対IS作戦、シリア軍を誤爆―米ロ険悪化、停戦に暗雲

時事通信 9月18日(日)5時8分配信

 【カイロ、ワシントン時事】シリア東部デリゾールの空港付近で17日、米軍主導の有志連合による空爆があり、在英のシリア人権監視団は「アサド政権軍の兵士ら少なくとも90人が死亡した」と発表した。

 米政府は「意図的ではないが、犠牲者が出た」と認め、遺憾の意を表明した。

 シリアでは、アサド政権を後押しするロシアと、反体制派を支援する米国の合意に基づく停戦が12日に始まった。停戦が1週間維持された場合、米ロ両国はISなどシリアの過激派掃討作戦で連携を強化する方針だったが、「誤爆」を受けて停戦や「米ロ共闘」の先行きは不透明になった。

 現場一帯では、政権軍と過激派組織「イスラム国」(IS)が攻防を繰り広げている。有志連合の空爆は対IS作戦として実施された。監視団は、ロシア軍による攻撃も行われていたと主張している。

 米中央軍は、有志連合がデリゾールで17日、ISを標的にした空爆を行った際、ロシア側から「(被弾したのは)アサド政権軍の兵士や車両の可能性がある」と連絡を受け、直ちに攻撃を停止したと発表。その上で「アサド政権軍を意図的に狙うことはない」と強調した。米側は犠牲者の人数については言及していない。

 国営シリア・アラブ通信によると、シリア外務省は空爆について「(有志連合の作戦が)シリアに安全と平和をもたらすという米国の主張が偽りであることが露呈した」と指摘。アサド政権やロシアは、これまで内戦での民間人被害をめぐって国際的批判にさらされおり、今回の空爆を強く非難している。 

最終更新:9月18日(日)19時7分

時事通信