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ボクシング・山中選手の11度目の防衛 「最高の試合」応援団熱狂 滋賀

産経新聞 9月18日(日)7時55分配信

 湖南市下田出身で世界ボクシング評議会(WBC)バンタム級王者の山中慎介選手(33)が16日夜、日本歴代2位に並ぶ11度目の防衛に成功した。1年前は判定での辛勝だったアンセルモ・モレノ選手(31)=パナマ=をKOで下す完勝。地元滋賀や高校時代を過ごした京都から応援に駆けつけたファンは「今までで最高の試合だった」と熱戦に酔いしれた。(桑波田仰太)

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 ◆2000人の声援

 試合開始の約4時間前。滋賀や京都などから「山中慎介後援会」のメンバーが、続々と会場のエディオンアリーナ大阪(大阪市浪速区)に到着した。その数、約2000人。地元の湖南市からは、バス6台を仕立てて駆けつけた。試合2日前に山中選手から電話を受けた谷口充後援会長=湖南市下田=は「『KOしか認めん』と言うと、『任してください』と言っていた。皆が納得する勝ち方をしてくれるはず」とボルテージをあげた。

 今でも行事に積極的に参加するなど地元を大切にする山中選手。後援会の谷龍一さん(64)のもとには3週間前「今回も声援を力にかえて戦います」とメールが届いた。谷さんの妻には、メールで減量の状況を報告していたという。谷さんは「こうして連絡をくれるのがうれしい。昨年苦戦した相手だが、必ずやってくれる」と力を込めた。

 ◆調整は万全

 「詳しくは分からないけど、今回は調整がうまくいっているみたい」。山中選手の母、菊江さん(60)は、試合前にこう分析した。これまでの試合では、数週間前に「疲れが抜けない」などと漏らすこともあったという。ただ、今回はそういった話もなく「体の調子がよくて、逆に減量が難しかったみたい」と話した。

 対戦相手は昨年9月、判定で辛くも勝利したモレノ選手。元WBAバンタム級スーパー王者だ。試合は序盤から激しい打ち合いとなった。山中選手は1回に得意の左カウンターでダウンを奪ったものの、4回後半には相手の右フックでダウンし、会場からは悲鳴もあがった。湖南市から応援にきた谷一美さん(64)は「いつもより相手のパンチをもらっている。どきどきしてみていられない」。

 ◆「神の左」

 それでも、これまで何人もの強者をマットに沈めてきた左拳がモレノ選手をとらえる。6回、左ストレートが相手にクリーンヒット。この試合2度目のダウンを奪うと猛攻をしかける。会場の応援団は「慎介コール」を送り、立ち上がって山中選手を後押しした。7回もダメージが残るモレノ選手をリングサイドに追い込み、最後は「神の左」と称される左ストレートで試合を決めた。

 勝利の瞬間、ファンは抱き合って喜びを爆発させた。大阪府寝屋川市の男性会社員(55)は「最高の試合をみせてくれた。感動して言葉にならない」と興奮気味。山中選手は試合後のインタビューで「ボクシングをやっててよかった」と、KOでの勝利をかみしめた。

 小、中学校で山中選手の同級生だった、湖南市の木田景太さん(34)は「今までの慎介の試合で最高だったと思う。慎介が望んでいた試合展開だったので、本人も満足しているように見えた」と喜んだ。

最終更新:9月18日(日)7時55分

産経新聞

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