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日本初の鋼製貨車「ト20000形」復活へ 来月、敦賀で公開

産経新聞 9月18日(日)7時55分配信

 国内で製造された初の鋼製の無蓋(むがい)車(貨車)「ト20000形」を復元するプロジェクトが、敦賀市で始動した。滋賀県在住の医師で鉄道ファンの笹田昌宏さん(45)が、私鉄用に作られた同型車の“最後の1両”を私費で購入。同市内で展示し、当時の姿をよみがえらせようとしている。

 無蓋車とは、主に木材や砂利などを運んでいた屋根のない貨車で、笹田さんによると、ト20000形は、国内で初めて鋼製の無蓋車として製造され、旧国鉄の線路で昭和34年まで使われた。全国各地で使われていたというが、現存車両は確認されていない。

 今年6月、同時期にほぼ同じ設計で作られ、私鉄で使われていた「ト100形」が静岡県内に1両だけ残っていることが判明した。現存する最後の1両とみられ、購入を決意。解体を決めていた所有者の大井川鐵道(静岡県)と粘り強く交渉し、私費での購入が実現した。

 購入した車両は昭和12年製で、全長約6・4メートル、幅約2・6メートル。笹田さんはこの車両を、日本海側で初めて国鉄が通った敦賀で「ト20000形」として復元することに決め、8月下旬、JR北陸線が一望できるとして、JR新疋田駅近くに以前から所有していた土地に搬入。さびを落とし、塗装をし直すなどの修復作業に着手した。実在した車両番号に続く数字も付けるという。

 笹田さんは「日本海側で初めて鉄道が通った地である敦賀で、当時の姿を復活させたい」と意気込んでいる。展示場所は「新疋田ミニ鉄道公園」と名付けられ、普段は立ち入れないが、道路沿いから見学は可能。10月30日には、一般公開を行う予定だという。問い合わせはメール(msasada14188@gmail.com)で受け付ける。

最終更新:9月18日(日)7時55分

産経新聞