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TGSに小島プロダクションが帰ってきた!

Impress Watch 9月18日(日)19時43分配信

 ソニー・インタラクティブエンタテインメントのステージにて、小島秀夫監督と新川洋司氏がユーザーからの質問に答えるユーザーズセッションが開催された。その注目度は圧倒的! ステージ前は久々の小島監督の姿を一目見ようと、国内外問わず、溢れかえるほどの人で埋め尽くされた。

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【ユーザーズセッション「コジマプロダクション」(東京ゲームショウ2016)】

 コジマプロダクションが現在制作中のPS4用ソフト「DEATH STRANDING(デス・ストランディング)」の映像が上映され、いよいよ小島監督とデザイナーの新川洋司氏が登場!!

 MCからの「小島監督が2年ぶりに東京ゲームショウに帰ってきました!」という紹介に小島監督は満面の笑顔! 振り絞った大きな声で「ただいまー!!」と挨拶し、溢れんばかりの大歓声がそれに応えた。

 ここからは事前にSNS等を通じて寄せられたコジマプロダクションへの質問に、お2人が回答するという形式で進行していった。

 コジマプロダクションの立ち上げについては、小島監督は「世界中の人達が遊びたいゲームを作るため」とキッパリと回答。「食べていくためやお金儲けのためとか、そういうのではもうないんです。本当ならもう年ですから引退なんですけど、皆さんが僕を必要としてくれていると聞きまして」と、期待や応援の声に後押しされた気持ちを語った。

 その上で、「DEATH STRANDING(デス・ストランディング)」については、「僕がこれまで作ってきたAAAタイトルのゲームのように、ハイエンドで、お話もあって、テーマもあって、ゲーム性もあって、ボリュームもクオリティも高い。そういうゲームを望まれているだろうから、それを作る」と、やはりユーザーの期待に応える形に。

 どんなジャンルのゲームになるのかを聞かれると、「“僕のゲーム”というニュアンスでいいかと思います。驚きも斬新さも入れていきますので、喜んでもらえるものにしたいと思います」と、詳細は明かさないものの、意欲的な作品であることを伺わせた。

 コジマプロダクションの立ち上げについて。小島監督は「僕は経営とかビジネスをしたいわけじゃないけど……」としつつ、「ユーザーのみなさんが望むようなゲームを作るためには会社の立ち上げが必要だった」と語った。

 そんなコジマプロダクションの発足当時は、レンタルオフィスを借りて、4畳半の1部屋に4人がいるという状況だったそうだ。新川さんはテーブルもパソコンもなかったので膝の上でノートにデザインを手書きし、それをiPhoneで撮影して、それを修正してコジマプロダクションのロゴなどを仕上げたという。打ち合わせも近くの喫茶店で行なっていたし、コピー機がないからコンビニでコピーを取っていたなどなど……当時の状況に驚きの声が挙がっていた。ちなみに今は広い事務所に移り、機材も揃ってスタッフもどんどん増えているそうだ。

 「DEATH STRANDING(デス・ストランディング)」のゲームエンジンについて聞かれると、市販のものではなく、某有名スタジオのエンジンに決まったという。そのエンジンを使わせてもらいつつ、互いに技術提携して、そのエンジンをブラッシュアップしていくという協力関係だということだ。

 「PS4 Proを視野に入れていますか?」という質問には、「4KとHDRに対応します」と即答しつつ、「みなさんHDRってなんのことか知ってます? HiDeo Rangeですよ!」からはじまり、「4Kもね、昔は3Kなんて言いましてね、『汚い』・『きつい』・『危険』だったんですけど、僕らの4Kはちゃいますよ。『キレイ!』・『キレてる!』・『きまくり上がってる!』・『小島!』です!」と、小島節が炸裂!それはさておき、「DEATH STRANDING(デス・ストランディング)」は4K/HDRを視野に入れて開発していくということだ・

 「『DEATH STRANDING(デス・ストランディング)』はオンラインで遊ぶゲームと聞きましたが、1人でもプレイできますか?」という質問では、1人でも遊べるとしつつ、オンラインにおいても「対戦やCo-opとはまた違う、まったく新しい使い方をしています。他の人とプレイをするというものともちょっと……詳しく言えないです」と、やはりこれまでにない遊ばせ方を考えることを伺わせた。

 キャスティング周りの質問では、「進行中」とのこと。小島監督的には「裸のおっさんばっかり出てくるゲーム」にしたいそうだが、さすがにユーザーの気持ちを考えて、女性ヒロインも出てくるということだ。

 PVに登場するキャラクターのモデルになっているノーマン・リーダス氏とは映画監督のデル・トロ氏から紹介してもらって一緒に仕事をすることになったという。「以前、あるゲームのプロジェクトがあったけど上手く進まなくて。もう1回一緒にやりましょうということで、ノーマンありきでこのゲームを考えました」と、ゲームファンなら「あぁ、あれね……」となるような裏事情を明かした。

 今のところ裸姿のみなノーマン氏モデルのキャラクターの服装についての話では、「ノーマンの新しい魅力を引き出す」として、ゲームのキャラクターの姿は「『甲冑』、『バトルスーツ』、『宇宙服みたいなアーマー』、『革ジャン』、『パーカ-』、『スーツ』と、だいたい決まっている。それとは全く違う“新しいヒーロー像になる”」とのことだ。「こんなゲームのヒーロー見たことない、みたいな。裸にロープ縛りじゃないですよ?」とオチもしっかりつけていく。

 服装などのデザインの話から、新川洋司氏に2足歩行メカのデザインに関する質問も。新川氏が「メカ、欲しいですか?」と呼びかけに会場からは大きな拍手が。小島監督も「新ちゃんがいるのにメカいないなんてね」と促す。やはりなんらかの新川氏デザインの2足歩行メカはゲームに登場するようだ。

 気になる「DEATH STRANDING(デス・ストランディング)」の発売日について質問が及ぶと、2人は顔を見合わせたものの、小島監督はすぐさま「発売日は決まっています!」と宣言。「インディーズスタジオとは言っても、無計画ではないですからね」としつつ、「5年や10年はかからないですよ。オリンピックよりは早いですし、大友克洋さんの『AKIRA』の舞台よりも早いですね」と語った。(「AKIRA」の世界は2019年)

 「シリーズ化を検討していますか」というちょっと早めな質問では、新川氏は「『5』ぐらいまで作りたい」と気持ちを語り、小島監督も「人気が出れば作りたい」と語る。だが、小島監督と親交のある映画監督のレフン氏からは「Hideoは新しいものを作るべき、続編はすべきでない」と言われたことがあるのだとか。続編を作れないよう「主人公を死なせるべき」というアドバイスも頂いたそうだ。

 続いての質問はなかなかアグレッシブなもの。「現在、KONAMIが制作中の『METAL GEAR SURVIVE』」はもともと小島監督のアイデアだったという噂をネットで見ましたが、そうなんですか?」という質問に、「全然、関係ないですよ(笑)」とサクッと一蹴!これには会場も沸きに沸いて大きな拍手!

 さらに「僕の中では『メタル』というのは、ポリティカル・フィクションであり、エスピオナージものなんですよ。ね?……ゾンビなんて出るわけないじゃないですか!」とダメ押し!これには会場から大歓声がわきあがり、この日1番の盛り上がりとなった。

 まだまだ話したいことのありそうな様子の小島監督と新川氏だったものの、残念ながらステージ終了の時間に。最後に新川氏は「どれぐらい人が来てくれるか心配だったんですけど、たくさんの人が来てくれて、ありがとうございます。これからも見たことのないゲームを作っていきます」と喜びを語る。

 小島監督は「みなさんとの繋がりを今ヒシヒシと感じています。我々はインディーズなので、僕らだけで世界と戦っても勝てませんが、世界中のみなさんと繋がって、そういうゲーム作りをしていきたいと思います。必ずや良いものを作ってみなさんに喜んでもらえるようにします!」と力強い意欲を語り、ステージを締めくくった。

GAME Watch,山村智美

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最終更新:9月18日(日)19時43分

Impress Watch

TEDカンファレンスのプレゼンテーション動画

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昔は街の広場で、現代はYouTubeで。歴史を通じ、公開処刑には必ず人だかりがつきものでした。人が処刑というものを、恐ろしく不快に感じながらも、つい気になって見てしまうのはなぜか。フランシス・ラーソンが人間と公開処刑の歴史、中でも斬首刑に焦点を当てて解説したこのトークは、気分の良い内容ばかりではありませんが、同時に興味をそそること間違いないでしょう。