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富岡で準備宿泊開始 久しぶりのわが家に安堵

福島民報 9/18(日) 12:19配信

 東京電力福島第一原発事故で全町避難が続く福島県富岡町で17日、帰還に向けた準備宿泊が始まった。期間は避難指示解除まで。町によると、準備宿泊を事前登録しているのは16日現在、59世帯123人。このうち初日は18世帯31人が準備宿泊の手続きをした。
 「生まれ育った、わが家が一番」。同町本岡字王塚の無職佐藤勇さん(68)は午前10時すぎ、いわき市勿来町の借り上げアパートから自宅に戻った。
 一休みした後、鉢植えや庭の植木の手入れに汗を流した。いわき市の借り上げアパートは5年以上、暮らしているが、「誰にも気兼ねせず、落ち着いて過ごせる」と特例宿泊にも欠かさず参加してきた。
 震災前に病気で亡くした妻晶子さん=当時(54)=の遺影と位牌(いはい)は川内村や新潟県加茂市、いわき市と一緒に避難生活を続けてきた。遺影と位牌を仏壇に納め「これで妻も本当の家に戻ることができた」と感無量の様子だった。
 町は町内の居住制限、避難指示解除準備両区域について、早ければ平成29年4月の避難指示解除を目指している。国は準備宿泊での課題や除染の進捗(しんちょく)、社会基盤の復旧などを踏まえ、年明けまでに解除時期を公表する方針。
 準備宿泊の対象となる町民は7月12日現在、避難指示解除準備区域が1338人(493世帯)、居住制限区域が8341人(3367世帯)、帰還困難区域が4047人(1643世帯)。

福島民報社

最終更新:9/18(日) 12:52

福島民報