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豊洲検証はガラス張りで 専門家会議座長「疑問点を解決」議論公開へ

産経新聞 9月18日(日)7時55分配信

 築地市場(東京都中央区)の移転先となる豊洲市場(江東区)で都が土壌汚染対策に実施したとしていた4・5メートルの盛り土が行われていなかった問題は、都の専門家会議が再招集されたことで豊洲の安全性への検証が動き出した。不透明感がつきまとう移転問題の検証は、全面公開の“ガラス張り”で実施される。結果は移転に関する小池百合子知事の判断材料になるが、その作業は長期化の様相も呈している。

 「最初、何を言っているのか分からなかった」。専門家会議座長の平田健正(たてまさ)氏は17日の記者会見で、盛り土がないと知ったときのことをそう振り返った。

 10日朝、都担当者から電話で告げられたが要領を得なかったため、盛り土問題を報じた産経新聞の記事を取り寄せた。その内容に「あ、(盛り土は)ないんだ」。次の瞬間、直感的に思った。「また専門家会議を開くことになるな」

 前回の専門家会議は平成20年7月に盛り土を行う提言を行い、活動を終了。「提言をどう実現するかは都の裁量の範囲なので都に報告を求めなかったし、報告もなかった」

 盛り土の代わりに設けられた地下空洞には水がたまっている。今後の専門家会議の検証作業では、水の詳しい水質▽大気中の汚染の有無▽建物下の地下水の水位-などのデータを積み上げ、全面公開の場で審議を進める方針だ。

 傍聴などにくる築地市場関係者と一問一答形式でやり取りすることも想定。平田氏は「会話の中で(把握する)疑問点、問題点を一つ一つ解決し、築地の人たちに『安全』『安心』と納得してもらえる提言を行う」と意気込む。報道陣から会議の作業終了のめどを示せるか問われた平田氏は「難しい」と即答した。

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 「今回は隠していたのではなく、コンプライアンス(法令順守)の問題ではないか」。小池氏の指示を受け、「市場問題プロジェクトチーム(PT)」の発足前から資料の精査などを行ってきたPT座長、小島敏郎青山学院大教授は会見で現在の心境を明かした。

 根拠として、都が当時、土壌汚染対策の工法を検討する技術会議などの資料上、盛り土未実施が図示されていたことを挙げる。

 技術会議の議事録についても「平たく言えば、都側が『埋めていないところがある』と言って、座長が『盛り土はしているということか』と応答し、(都が)『はい、その通り』と言った」などと指摘し、「不思議なやり取り、会合だ」と皮肉った。

 PTの検証項目の一つは「豊洲市場の経済性」。小島氏は築地から豊洲への移転について「文化住宅から全館冷房の高級マンションに移転するわけですから維持費が上がる」と語り、仲卸業者などが電気代などの負担に耐えられるかも調べるとした。

 PTの会議も全面公開する方針を示し、その狙いをこう説明した。「専門家の権威で皆さんが納得する時代ではない。できる限りデータもオープンにし、チェックしてもらう。専門家も試される時代だ」

最終更新:9月18日(日)8時36分

産経新聞

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