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IOC理事の「入場券転売」が波紋 東京でも不正計画

産経新聞 9月18日(日)7時55分配信

 【リオデジャネイロ=佐々木正明】国際オリンピック委員会(IOC)理事らが関与したとされるリオデジャネイロ五輪の入場券不正転売事件が波紋を広げている。地元メディアによると摘発された英スポーツ観戦チケット会社、THGの幹部らは2020年東京五輪でも不正転売を計画していたことが判明。地元警察は入場券の入手をめぐってIOCのバッハ会長への聴取方針を示しているほかギリシャオリンピック委員会も関与しているとの報道もあり、五輪をめぐる世界規模のスキャンダルに発展する恐れも出てきた。

 ブラジル検察は9日、IOC理事(停職中)でアイルランド五輪委の元会長のパトリック・ヒッキー容疑者(71)や、THGのアイルランド人幹部10人をダフ屋行為や脱税などの罪で起訴した。全員が容疑を否認している。これまでの調べで、押収した資料には偽の入場券も含まれていたことが判明。チケットの裏取引で得た利益は300万ドル(約3億円)とされ、このグループは8年前から五輪入場券の不正転売に手を染め、脱税や資金洗浄も行っていた可能性がある。

 地元紙によると、18年の韓国・平昌五輪や東京五輪でも転売計画があり、警察当局は両国の大会組織委員会にTHGと関わらないよう警告する書簡を送った。

 さらに、ヒッキー被告は昨年7月、バッハ会長に対し、開会式のほか男子サッカー決勝など人気の試合で、自身への入場券の割り当てを増やすよう求める電子メールを送っていたことが判明。会長が要求に応じたかは不明で、警察当局は7日のパラリンピック・リオ大会の開会式に出席予定だった会長の事情聴取を計画していた。

 しかし、会長はシェール元西ドイツ大統領の葬儀への出席を理由に、開会式を欠席した。IOC会長のパラリンピック開会式の欠席は異例。IOC側は「今後もバッハ会長がブラジルに向かう予定はない」としており、18日の閉会式も欠席するとみられる。

最終更新:9月18日(日)9時47分

産経新聞