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W杯予選でシュートが決まらない原因は

スポニチアネックス 9月18日(日)8時42分配信

 【大西純一の真相・深層】W杯アジア最終予選、日本は初戦のUAE戦に1―2で負け、第2戦のタイ戦は2―0で勝ったものの、すっきりしない勝ち方だった。

 UAE戦はシュート22本で1点、タイ戦は21本で2点、一般的にサッカーではシュート3本で1点と言われるが、これほどシュートが決まらないのは技術以外に何か問題があるのではないかと思ってしまう。思い浮かぶのは「ボールの違い」だ。

 以前、プロ野球で日米のボールの違いが議論されたが、サッカーもメーカーによって微妙にフィーリングが違うといわれている。もちろんFIFA規格に沿ってつくられているが、よく聞くのは「ナイキのボールはアディダスより軽く感じる」と言う声だ。

 Jリーグやドイツはアディダス製のボールを使用、イタリアやスペインはナイキ製、W杯予選などのAFC主催試合もナイキ製だ。Jリーグやドイツでプレーしている選手は、W杯予選の時は、「ボールが違う」ということになる。もちろん、試合に合わせて練習でも試合と同じボールで練習する。しかし、相手と競り合いながらシュートする時など、一瞬のプレーではボールの違いが微妙に影響する可能性が考えられる。シュートが決まらない原因はこれかもしれない――と思って、選手に聞いてみた。

 日本代表の川崎FのFW小林悠は「たしかにテクニックの高い選手は気になると言っていた」と、証言する。だが、「僕は、ボールの違いはそんなに気にならない。ナイキは蹴った感じが軽いけど、それでシュートが決まらないと言うことはない。それは言い訳です」と、付け加えた。

 川崎Fの元日本代表FW大久保嘉人も「ナイキとアディダスは、そうは変わらない。スペイン(2004~06年にマジョルカに在籍)はナイキだったが、ナイキの方がグンと伸びていくので、むしろいい。W杯予選でシュートが決まらないのは技術の問題」と、バッサリだ。

 シュートを受けるGKはこういう見方をする。韓国代表で川崎FのGK鄭成龍は「アディダスのほうが、少し無回転気味になる。ナイキは少し弾力が落ちるように感じる。ちょっと違うなと感じるけど、やりにくさはないし、気にはならない」

 多少のやりにくさはあっても、やはりシュートが決まらないのは「ボールの違い」ではなく、コンディションや技術の問題のようだ。(専門委員)

 ◆大西 純一(おおにし・じゅんいち)1957年、東京都生まれ。中学1年からサッカーを始める。81年にスポニチに入社し、サッカー担当、プロ野球担当を経て、91年から再びサッカー担当。Jリーグ開幕、ドーハの悲劇、ジョホールバルの歓喜、W杯フランス大会、バルセロナ五輪などを取材。

最終更新:9月18日(日)8時42分

スポニチアネックス