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<安保法成立1年>若者「政治関わり続ける」

毎日新聞 9月18日(日)23時49分配信

 集団的自衛権の行使を容認する安全保障関連法を巡って、「SEALDs(シールズ)」などの若者らによる反対運動が全国に広がり、社会現象になった。安保関連法成立から19日で1年となる中、解散や縮小する若者グループもあるが、テーマを変えて政治への関わりを続けるなど新たな一歩を踏み出しつつある。

 福岡市内の大学生を中心に組織し、安保関連法反対デモなどを実施した「FYM」は、組織は残っているがグループとしての動きは止まった状態だ。今春はメンバーの卒業や就活が本格化し、活動が困難になった。

 中心メンバーの一人で西南学院大4年の熊川果穂さん(22)は、周囲からFYMの今後を聞かれるが、来春は社会人生活が始まる予定で答えに窮してしまう。しかし、南スーダンに派遣される陸自部隊への安保関連法に基づく「駆けつけ警護」の任務付与には、疑問がぬぐえない。「課題を考え、話し合うことはやめたくない。『一人じゃない』と思える場は持ち続けたい」と力を込める。

 北九州を拠点に活動していた「FYM kita9」は結成から1年を迎えた8月28日に解散した。シールズが注目を集める中、集会や繁華街でのデモを繰り広げ賛同者も増えたが、メンバーの谷本咲太郎さん(26)は活動は決して大きなうねりを生み出したわけではなかったと振り返る。

 しかし、「社会は変わらなかったかもしれないが、行動できることを知った。変わったのは自分たちだった」。ソーシャル・ネットワーク・サービスなどを使い、社会の関心事にいつでも行動できるネットワーク作りを目指すつもりだ。

 既に新たな道を歩き始めているグループもある。熊本県内の学生を中心に安保関連法反対を訴えてきた「WDW熊本」は7月の参院選後、解散したが、若者の政治参加を呼びかけようと8月下旬、「BY熊本」を結成した。30代までの社会人が対象で、現在16人が活動する。

 参院選熊本選挙区では野党共闘が実現したが「若者の投票率向上が達成できなかった」と元WDW共同代表の保育士、関根静香さん(26)。その反省がBY熊本につながった。「WDWで熊本の若者が政治に向き合うきっかけを作ることはできた。若者が自ら考え、行動するような活動を展開したい」と話す。

 長崎の若者グループ「N-DOVE(エヌダブ)」は今も定期的に会合を続ける。一時は25人ほどいた中心メンバーは約10人まで減ったが、今年になって加わった大学生もいる。

 活動の幅を広げ、長崎県川棚町に建設される予定の石木ダムへの反対運動にも参加。エヌダブ共同代表の国貞貴大さん(29)は「安保関連法と同じように民主主義が脅かされる問題だ」と話す。「アピールしたいことを日常的にデモで訴える社会になってほしい」とさらに活動に力をいれるつもりだ。【野呂賢治、加藤小夜、青木絵美、浅野翔太郎】

最終更新:9月18日(日)23時49分

毎日新聞

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