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「金を取れれば『英雄』になれると思ったが…」34歳・山本篤、8センチ足りずに悔しい銀メダル/パラリンピック

産経新聞 9月18日(日)1時17分配信

 日の丸の義足ジャンパーが大歓声の五輪スタジアムで祝福された。世界選手権で2連覇中の34歳・山本篤。目標としていた金メダルには及ばなかったが、自己ベストと同記録を残し、銀メダルを獲得した。

 「悔しい。8センチ超えられなかった。金を取れれば『英雄』になれると思っていたが、これが自分の実力です」

 閉幕まであと2日に迫る中、日本選手の金メダルはゼロのまま。「パラリンピックの金メダルに最も近い」と言われ続けてきた男にも「重圧」がかかっていた。競技は予想を超えるハイレベルな争いとなった。

 1本目でライバルのポポフ(ドイツ)が6メートル70センチを跳び、いきなりパラリンピック新記録。山本は1本目、2本目とも踏み切り板をわずかに越えるファウル。コーチに向かって、悔しそうに合図した。

 観客席に手拍子を求めて挑んだ4本目に6メートル62センチを記録した。前回ロンドン大会は、ライバルに翻弄されて5位に沈んだ。この敗戦を糧に「集中力」を磨いてきた。

 競技終了後、優勝したポポフと抱き合って、健闘を称え合った。日の丸を掲げてスタジアムを走る山本に惜しみない拍手が送られた。(佐々木正明)

最終更新:9月18日(日)1時17分

産経新聞