ここから本文です

飛騨産漆を周知へ 飛騨春慶連合協組が漆掻き指導

岐阜新聞Web 9月18日(日)9時16分配信

 岐阜県高山市特産の漆器「飛騨春慶」の職人らでつくる飛騨春慶連合協同組合が、漆掻(か)きの技術の継承と「飛騨産漆」の周知を図ろうと今年初めて漆掻き講習会を開いた。
 漆掻きとはウルシの木に傷を付け、そこに染み出すわずかな樹液(漆)を集める技術のことをいう。最近ではウルシの木が少なくなり、漆掻きを生業にする職人も減少している。同組合の塗師約10人が若い頃に漆掻きの経験がある元組合員高橋毅さん(85)から技術を学び、その技術の継承を図る。
 講習会は全4回実施。飛騨市河合町中澤上にある高山市の市有林で行われた。6月上旬ごろにウルシの木に最初の傷を付け、それから5日ごとに傷を上側に付けていく。徐々に付ける傷の長さを伸ばすため逆三角形になる。6月から9月までに20回漆を採取し、これまでに約60本の木から約6キロの採取に成功した。
 講習会最終日の15日には、高橋さんが葉の付き方で漆が出る木を見極め、木によって傷の付け方を変えることなどを指導。「木も人間と同じでいきなり傷付けると弱ってしまう。優しく扱うことが必要」とアドバイスした。
 組合員は、1回で真っすぐ傷を付けることや採取した漆をへらでこぼさないように丁寧に集めることなどを教わり、実践。20年ほど前に少し漆掻きを経験していた滝村紀貴さん(44)は「漆をこぼさないように採ることが難しかった。傷の付け方を考えながら取り組んだ」と話し、今年の作業を終えた。「来年は今年よりも多くの漆を採りたい」と期待を込める。

岐阜新聞社

最終更新:9月18日(日)10時13分

岐阜新聞Web