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<北朝鮮内部>強制労働施設の収容者が急増  「殴打と栄養失調で死亡者続出」と出所者が証言(写真3枚)

アジアプレス・ネットワーク 9/18(日) 5:10配信

今年に入って北朝鮮内部で住民の取り締まりと統制が強化される中、北部地域では短期強制労働施設の「労働鍛錬隊」の収容者が急増、劣悪な環境のため死亡者と栄養失調になる者が続出していると、最近「労働鍛錬隊」を出所した住民が、9月中旬アジアプレスの取材に応じ証言した。(カン・ジウォン/ペク・チャンリヨン)

【関連写真を見る】 平壌など都市部でも農作業、道路工事、クズ鉄集めなどに動員される (写真5枚)

「労働鍛錬隊」とは、社会秩序を乱した、当局の統制に従わなかったと見なされた者、軽微な罪を犯した者を、司法手続きなしで収容して1年以下の強制労働に就かせる「短期強制労働キャンプ」のことだ。全国の市・郡にあり保安署(警察)が管理する。

取材に応じた女性は北部地域の居住者で、今年上半期に些細なことで統制違反を理由に逮捕されて「労働鍛錬隊」に送られた。以下は一問一答。


記者:「労働鍛練隊」の収容者は増えていますか?
女性:ええ、最近は、座る場所がないほどです。

記者:なぜ収容者が増えているのですか?
女性:暮らしていくのがしんどいのに統制が厳しいからです。工場や企業所でまともに稼動している所なんてないから、皆、違法行為をしてお金を稼がなければなりません。ところが、(当局が)取り締まりを厳しくしているんです。

記者:どんな人が収容されていましたか?
女性:(中国と)密輸をした者、中国に越境した者、韓国に逃げようとした者、職場に出勤しない者、泥棒など、ありとあらゆる罪の人たちでした。

記者:「労働鍛錬隊」内部の生活はどうですか?
女性:栄養失調になって今にも死にそうな人が非常に多かったです。食事は、トウモロコシに菜っ葉を混ぜたものと塩がすべてでした。私のように、家が近隣にある者は、差し入れをしてもらえるので少しましでしたが、他地域の人々、特に若者と女性が栄養失調にかかって無残でした。「労働鍛錬隊」では、他地域出身の人がたくさん死にます。

記者:どんな労働をさせられましたか?
女性:私の場合は、家族が(管理する役人に)賄賂を渡してくれたので、比較的軽い労働で済みました。それでも農村に動員されたので、顔が真っ黒に日焼けするほど苦労しました。私の顔はコチェビ(浮浪者)のように真っ黒です。「労働鍛錬隊」送られたために、(賄賂などで)多くのお金を使いました。

記者:収容者を殴ることもありますか?
女性:殴りますよ。人間扱いされませんから、犬のように殴られます。女性は最初の数日だけ耐えればなんとか大丈夫ですが、男性は収監されている間中、ずっと殴られていました。女性よりかわいそうです。足が折れたり、障害者になったりした人もいました。


北朝鮮当局は、今年初めから核、ミサイル実験を強行しつつ、5月に36年ぶりの開催された労働党大会に合わせて短期増産運動の「70日戦闘」を実施するなど、住民を各種の政治行事や学習会、労働奉仕などに度々動員してきた。これらの動員指示に従わない者、職場を欠勤する者、資本主義的な服を着る若者などを厳しく取締り拘束しているという情報が数多く伝えられていた。「労働鍛錬隊」の収容者が急増しているのは、金正恩政権が人民統制を強化していることの現れだろう。

←(参考写真)早朝、「労働鍛錬隊」の収容者が車に乗せられ労働現場に送られている。2008年10月黄海南道海州市。

←(参考写真)河岸工事に動員された女性たちが大きな石を頭に載せて運ばされている。2013年6月北部地方都市。

最終更新:9/18(日) 5:10

アジアプレス・ネットワーク

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