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伸び悩む...外国人宿泊者 福島県は45位、新たな切り口必要

福島民友新聞 9月18日(日)8時4分配信

 2020年の東京五輪・パラリンピックを見据えて国がインバウンド(訪日客)増加を観光立国の柱と位置付ける中、本県では震災と原発事故の影響が色濃く残り、昨年の外国人宿泊者数は全国45位と低迷する。地域の観光素材の磨き上げなど、これまでとは違った切り口が求められる。

 「地方創生はアイデア勝負。観光がもたらす経済効果は大きい」。アジアインバウンド誘致企業ヴィジョンクエスト監査役でセブン銀行会長の安斎隆さん(75)=二本松市出身=は力を込める。15日から二本松市を訪れている国民的アイドルを巻き込んだ台湾のツアー客160人の仕掛け人だ。

 活発化してきたように見える本県での誘客の動きだが、全国と比べればまだまだ鈍い。大きな要因として県は「福島空港の国際線定期便運休の影響が大きい」(観光交流課)とみる。福島空港には震災前まで上海、ソウルの海外2路線が運航していたが、震災で運休。現在は台湾やベトナム、タイなど主に東南アジアからのチャーター便で新たな顧客獲得を目指している。

 宿泊旅行統計調査で昨年の外国人延べ宿泊者数を見ると、東京など大都市よりも地方の伸びが目立つ。一方、本県の外国人宿泊者数は前年より28.1%増えたものの、5万6420人と低水準で推移している。

 県や観光団体は「東京に近い」地の利を強みに、隣県と連携した周遊プラン策定などを模索しているが、苦戦が続く。「単なる通過地点」から宿泊を伴う「滞在型の観光地」へと脱皮できるのか、3年間にわたるデスティネーションキャンペーン以降の取り組みは正念場を迎えている。

福島民友新聞

最終更新:9月18日(日)8時4分

福島民友新聞