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福野北部が香典・弔電受け取り自粛宣言 南砺・自治振興会の他地区は同調二の足

北日本新聞 9月18日(日)0時33分配信

 南砺市の福野北部自治振興会が、地区内全世帯で市議から香典や弔電を受け取らないと宣言したのに対し、同調する動きが鈍い。市内31自治振興会でつくる自治振興会連合会は、地区によって住民同士の付き合い方や、冠婚葬祭への考えが異なっていることから「市内一律の対応は難しい」との姿勢。まずは議員の側で「出さない」という申し合わせをしてほしいと望む声も上がっている。(南砺総局長・宮田求)

 南砺市福野北部自治振興会(澤田清治会長)の宣言には、近隣や縁故者である場合を除き、市議からの香典や弔電などの「儀礼的慶弔費」は一切受け取らないと明記した。今月から実行している。

 一方、他の地区に今のところ、追随する動きはなく、12日に市への要望書提出に合わせ、旧8町村の各代表者が集まる理事会を開いた際にも、議題にはならなかった。

 市自治振興会連合会の松本久介会長は「住民同士の結び付きが強い山間地と、近所付き合いの希薄な新興住宅地などとは考え方に温度差がある」と指摘。「連合会全体の方針として打ち出すのは、現段階では難しい」とみる。

 新興住宅地を多く抱える福野北部は、市内31地区で2番目に人口が多く、高齢化とともに亡くなる人が増えれば、香典の出費が膨大になる。議員のなり手不足につながる恐れがあるため、宣言に踏み切ったという事情がある。

 これに対し、利賀地域自治振興会の北田耕三会長は「慣習が強い土地柄で、利賀独自に(受け取らないことを決める)というわけにはいかない」と地域事情を説明。一方で「連合会で決めたことには従う」と、今後の対応に含みを持たせる。

 突出を避けたいという各地区の思惑も絡む中、松本連合会長は、市議会と歩調を合わせることの必要性も訴え、「議員側で『出さない』と申し合わせた上で、自治振興会に持ち掛けてもらえれば、その方向で話し合う」とする。

 こうした雰囲気を捉え、福光地域の川辺邦明市議会議長は近く、同地域の6議員に香典を共に出さないことを呼び掛ける。同意が得られれば、同地域の自治振興会に「受け取らない」決議を出してもらうよう働き掛ける考えだ。

 市議会自民クラブ会長の才川昌一氏は「11月の市議選後には、報酬や政務活動費の在り方を含めた議論が必要になる」とし、虚礼を廃止して報酬アップを避けることも選択肢になるとの見方を示す。

北日本新聞社

最終更新:9月18日(日)0時33分

北日本新聞