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民間に広がる「シニア割引」 自治体は祝い金縮小

神戸新聞NEXT 9月19日(月)8時0分配信

 きょう19日は「敬老の日」。健康寿命が延び、定年退職後もスポーツや習い事などで積極的に活動するお年寄り「アクティブシニア」が増えている。自治体が高齢者に贈る「敬老祝い金」が縮小傾向にある一方で、元気なお年寄り向けに、民間ではさまざまな「シニア割引」が広がる。

 神戸市中央区のフィットネス施設「スパーゴなぎさ」。平日朝、50人ほどのお年寄りがトレーニングマシンに並んで汗を流す。全会員の半数近い約500人が65歳以上。午後4時までの限定で割安になる「シルバー会員」の登録者も多い。

 同市灘区の男性(70)は、定年退職した4年前からほぼ毎朝通う。体を動かした後、併設の温浴施設と食堂で昼すぎまで過ごすのが日課だ。「学校みたいなもん。病気にならないように運動しないと」。友人の女性(74)=同=も「『シルバー』と呼ばれることに抵抗はない。割引を活用して楽しんでます」と笑う。

 厚生労働省によると、継続的な医療や介護を受けずに生活できる「健康寿命」は2013年の推定で男性71・19歳、女性74・21歳。平均寿命とは9~12年の差がある。

 映画館や美術館などでのシニア料金はおなじみだが、アクティブシニア層の拡大に対応し、ネットカフェやビジネスホテル、航空会社などでもサービスの導入が進む。

 玩具チェーン「日本トイザらス」(川崎市)は60歳以上の会員に代金を割り引くシニアプレミアムデーを設定。敬老の日の19日も対象で、「孫と出掛けて一緒に買い物する日にしてほしい」とする。

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 一方で、自治体が一定年齢の高齢者に贈る「祝い金」制度が財政難から、兵庫県内でも制度を廃止・縮小する市町が増えている。

 神戸市は100歳に3万円、88歳に1万円を現金で支給してきたが、16年度から廃止。昨年の経費は約7500万円だった。市は「浮いた財源は健康寿命を延ばす施策などに活用したい」とする。宍粟市は16年度から、現金での支給を、100歳に1万円、88歳に5千円相当の宍粟牛や地酒などの祝い品に変更して支出を抑えた。

 淡路市は07年度、現金を市商工会発行の商品券に切り替えた。市長寿介護課は「地域で買い物をしてもらい、お年寄りも地元も元気になってほしい」としている。(金 慶順)

最終更新:9月19日(月)12時5分

神戸新聞NEXT