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明治の学問熱伝える 私塾「誠塾」一般公開 姫路

神戸新聞NEXT 9月19日(月)14時0分配信

 明治初期に建てられた兵庫県姫路市網干区新在家の私塾「誠(まこと)塾」の一般公開が18日、始まった。教科書に用いられた古い書物も手に取ることができ、人々が学問に明け暮れた往年の息吹を感じられる。各地に建てられた私塾が現存するのは珍しいという。(金 旻革)


 誠塾は、同区出身の河野東馬(とうま)(1835~1912年)が、明治維新があった1868年に設立したとされる。習字や作文、倫理などを教え、枢密院書記官の神楽江(かぐらえ)薫や東京市長の肥塚龍ら数多くの人材を輩出した。しかし、県立中学校が各地に設立されると生徒数が減少し、1963(昭和38)年に閉鎖した。

 建物は平屋約114平方メートルで、表側3室と奥側3室の計6室が並ぶ。戸口がある土間の隣には玄関が設けられており、当時の一般家屋では珍しいという。92年に同市重要有形文化財の指定を受け、地元住民らでつくる「網干地方史談会」が管理している。

 内部には河野直筆の掛け軸のほか、教科書として使われた孟子や論語などの書物約100点を展示。本は手に取って閲覧できる。また、幕末に河野が参加した「蛤御門(はまぐりごもん)の変」で使用したとされる銃や、やりなども置かれている。

 同会の増田政利会長(74)は「私塾の建物が現存するのは貴重だが、あまり周知されていない。多くの要人を輩出した誠塾に関心を持ってもらえれば」と話している。

 毎月第1、第3日曜の午前10時~午後4時に公開する。無料。

最終更新:9月19日(月)14時44分

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