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韓国で拡大する“玩具の大人買い” 新購買層規模は640億円

SankeiBiz 9月20日(火)8時15分配信

 韓国は、趣味として玩具を楽しむ大人が増えている。キッズとアダルトを合わせた「キダルト」と呼ばれる大人たちが購買層となる新しい玩具の市場規模は、現在7000億ウォン(約638億円)とされる。今後数年にわたり年20%台の勢いで拡大する見通しだ。現地紙コリア・ヘラルドなどが報じた。

 地場ネット通販Gマーケットによると、今年6~8月のラジコン製品購入者のうち、ドローン(小型無人機)を含む飛行機やヘリコプターで65%、二輪車や四輪車で62%が自ら楽しむという大人だった。なかでも40代の男性は前年同期比で4倍以上に増加したという。

 こうした新しい動きについて、専門家は大人の遊び心をくすぐる製品が増えていることに加え、消費概念が変化していると指摘。自分のために消費するという考えが希薄で、趣味の買い物といえばスポーツ用品くらいだった大人の男性が「経済が減速したことで、ドローンを飛ばすなど個人の娯楽、趣味を求める心理に変わってきた」と分析した。

 また、この専門家は「こうした大人たちは自らの関心が向くものには積極的に出費する傾向にある」とし、今後、この新しい購買層が急拡大すると予想した。

 小売業などではすでに需要増を見越した動きも出はじめている。現地紙の朝鮮日報によると、地場小売り大手の新世界グループは昨年、30~40代をターゲットに設定し「大人の遊び場」をコンセプトとした大型ショッピングモール、Eマートタウン・キンテックス店を京幾道高陽市にオープンした。

 同店は、オープンから10カ月で来客数が18万人を超え、売り上げが予想を上回る300億ウォンに達するなど好調な滑り出しだったという。来客のうち7割がターゲット層に当たり、うち男性の比率が30~40%と高いのが特徴だ。

 市場拡大にともない、今後はキダルト対象の製品も増えていく見通しで、ここ数年は関連製品の商標登録も堅調に増加している。韓国特許庁によると、ラジコン製品とアクションフィギュア製品の商標登録数の玩具全体に対する割合は、2013年の17.5%から15年に30.2%に拡大。登録申請件数も13年の416件から15年は719件に増加した。

 同庁幹部は「韓国の玩具市場は少子化で子供の需要は減るが、キダルトの増加で成長が続く」と述べ、今後は新しい購買層をターゲットに戦略を練り直す動きや、新規参入が活発化するだろうと予想した。

 同庁によると、米カメラ製造のゴープロや、中国のネット通販大手アリババといった玩具製造とは異業種の大企業も韓国国内でフィギュアやドローンの商標登録に乗り出している。同国の玩具市場は今後、キダルトをターゲットに新たな競争が激化していく見通しだ。(ソウル支局)

最終更新:9月20日(火)8時15分

SankeiBiz