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診療代100円 故・井東医師の功績絵本に

神戸新聞NEXT 9月19日(月)14時1分配信

 大正から昭和期にかけて兵庫県豊岡市日高町八代の地域医療に貢献した故・井東勇医師の功績を紹介した絵本「村のお医者さん」がこのほど、地元住民らでつくる「井東医院保存会」により発行された。優しいタッチの絵や文章で、一貫して診療代100円で献身的に診察した勇さんの人柄をしのんでいる。

 井東家は江戸後期に京都から八代地区に移り住み、以来、4代目の勇さんまで同地区で開業医を続け、住民に慕われていた。1976年に勇さんが他界し、医院は閉鎖された。

 2014年に住民有志が勇さんの功績を後世に伝えようと保存会をつくり、同医院を改装して「か行庵」と名付けて喫茶スペースや交流施設として管理・運営している。

 地域の子どもらにも勇さんについて知ってもらおうと、同保存会の三好重康代表が絵本の制作を発案。賛同した但馬文学会の水嶋元会長(86)=豊岡市日高町広井=が文章を、豊岡市美術協会員の山田巌さん(63)=同町太田=が絵を担当した。

 絵本は15センチ四方で35ページ。マムシにかまれた女性を夜通し看病したことや、馬に乗って往診したことなど実際のエピソードを紹介しながら、住民と触れ合う勇さんの様子を、絵と会話を盛り込んだ易しい文章で子どもにも分かりやすく表現した。肖像写真なども掲載している。

 200部を制作。一部を地元の小学校や保育園などに寄贈し、残りは「か行庵」(同市日高町八代)で販売している。一部500円。三好代表TEL0796・42・1504

(斎藤雅志)

最終更新:9月19日(月)14時48分

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