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<パラ陸上>舞い込んだ幸運 男子マラソン岡村正広が銅

毎日新聞 9月19日(月)1時35分配信

 【リオデジャネイロ長田舞子】リオデジャネイロ・パラリンピックは最終日の18日、初めて採用された視覚障害者による女子マラソンで道下美里(三井住友海上)が3時間6分52秒(速報値)の2位でフィニッシュして銀メダルに輝いた。男子は岡村正広(RUNWEB)が2時間33分59秒の3位で銅メダル。堀越信司(NTT西日本)は4位、和田伸也(賀茂川パートナーズ)が5位だった。

 岡村に突然メダルのチャンスが舞い込んできたのは30キロ過ぎだった。トップのスペイン選手が途中で棄権。「勝負は何が起こるか分からない」と振り返った岡村が、初出場して4位だったロンドン大会の成績を上回った。

 昨秋から左太もも、腰を相次いで故障した。46歳となり疲労が取れにくくなったが「本番に力を出せる調整力がある」と自負する。強い日差しが照りつける苦しい展開に、もうろうとしながらも、ひたすら前を向いた。

 静岡県出身。網膜色素変性症を抱え、視力は0・2あるが、視野が狭まっている。中学時代からトラック競技や駅伝を中心に練習を積んできた。現在は県立千葉盲学校でマッサージ師などを目指す生徒を指導しながら、朝夕の鍛錬を欠かさない。努力したからこそ幸運が待っていた。【岩壁峻】

 ◇「チーム道下」の銀

 視覚障害者女子マラソンの初代女王の座こそ逃したが、道下が粘りの走りで表彰台に立った。持ち前の笑顔はひとまず封印。銀メダルの結果に涙を流し、伴走者と抱き合った。

 レースは序盤から自身を含めて4選手が先頭集団を形成した。道下は先頭に、やや後れを取りながら、4番手からメダル圏内をうかがった。トップのスペイン選手との差はなかなか縮まらないが、20キロ過ぎで3位に浮上すると、30キロ付近でもう一つ順位を上げた。

 144センチの小柄な体で歩数を多く刻むピッチ走法が持ち味。長く、苦しい道のりを伴走者とともに柔らかな表情で乗り切る。本人はそれを「スマイル走法」と名付けた。笑顔は道下のトレードマークだが、当初は障害を持っていることで暗いと思われないようにするための仮面だった。

 今は違う。市民ランナーとの交流を重ね、「チーム道下」と呼ばれる多くの仲間ができた。悔しさが残るこの日の結果も分かち合うことができる。【岩壁峻】

最終更新:9月19日(月)15時39分

毎日新聞

TEDカンファレンスのプレゼンテーション動画

斬首動画が何百万回も再生されてしまう理由
昔は街の広場で、現代はYouTubeで。歴史を通じ、公開処刑には必ず人だかりがつきものでした。人が処刑というものを、恐ろしく不快に感じながらも、つい気になって見てしまうのはなぜか。フランシス・ラーソンが人間と公開処刑の歴史、中でも斬首刑に焦点を当てて解説したこのトークは、気分の良い内容ばかりではありませんが、同時に興味をそそること間違いないでしょう。