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道下、風を感じて夢舞台で疾走=マラソン転向、輝く銀〔パラリンピック〕

時事通信 9月19日(月)0時43分配信

 ダイエットがきっかけだった。走り始めて13年。諦めかけたこともある大舞台に臨んだ道下が、夢をかなえた。42・195キロを完走し銀メダル。伴走者と抱き合い、喜びに酔いしれた。

 15キロ地点まで4位につけ、辛抱強く上位を追い掛けた。差を詰めて30キロ地点で2位に。「最後まで諦めない気持ちが、必ず結果につながるということを証明したい」との信条を体現した。視覚障害の女子マラソンが正式種目になって、初のメダリストになった。

 中学2年の時に角膜の難病で右目の視力を失い、25歳で左目もほとんど見えなくなった。陸上を始めたきっかけは、「運動不足だったし、少しでもやせたいと思って」。もともと運動は不得意。小学校の持久走大会はいつも「ビリ」だった。

 走り続けるうちに、パラリンピック出場の夢を描くようになった。身長144センチと小柄な道下にとって、中長距離は世界で戦うには厳しい種目。陸上をやめることも考えた時に出会ったのがマラソンだった。「いろいろ目標ができて、楽しくなった」
 ヨガで体の柔軟性を高めてストライドを伸ばし、持ち味のピッチ走法を磨いた。39歳で出られたパラリンピック。沿道の歓声やリオの海風を肌で感じて走り切った。「最後まで諦めることなく、自分のレースができた。死ぬ気でやった」。心の底からそう言えた。 

最終更新:9月19日(月)0時50分

時事通信