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<台風10号>特産品加工場 軒並み浸水被害

河北新報 9月19日(月)12時18分配信

 岩手県岩泉町の第三セクター「岩泉産業開発」が運営する特産品加工場が台風10号の浸水被害に遭い、復旧のめどが立っていない。畑ワサビや短角牛、「龍泉洞の水」などが主力で、年間売り上げ8億円を超える町の2次産業拠点だった。被災で販路を失う生産者には収入不安が広がる。同社は同じ場所での操業再開を目指し、建物の復旧を急ぐ。

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 同社の事務所が入る同町乙茂の道の駅「いわいずみ」は、入所者9人が亡くなった高齢者グループホーム「楽(ら)ん楽(ら)ん」の近くにある。全国有数の生産量を誇る畑ワサビや短角牛、雑穀など町の特産品の加工場が隣接している。

 8月30日の豪雨で小本(おもと)川が氾濫し、道の駅の産直市場、土産販売店、レストランは床上1メートル以上浸水した。加工場や倉庫計9棟にも土砂がなだれ込み、商品はほとんどが泥にまみれた。

 日本三大鍾乳洞の一つ「龍泉洞」にある取水工場も浸水でポンプが破損。看板商品のミネラルウオーター「龍泉洞の水」、缶コーヒー「龍泉洞珈琲(コーヒー)」の生産は止まっている。

 同社によると、全ての施設の被害総額は数億円規模になるとみられる。

 特産品を供給していた農家への影響は深刻だ。同町安家(あっか)の山間部で黒豆を育てる小向リツさん(81)は「貴重な現金収入がなくなってしまう。復旧が長引けば、今後の生活が心配だ」と肩を落とす。

 町によると、同社の昨年度の売上高は8億6555万円。三浦英二経済観光交流課長は「岩泉産業開発は扱う商品の幅が広く取引業者が多いため、町全体の経済に影響する。一日も早く復旧させたい」と話す。

 同社は従業員総出で被災施設の片付けを進める。小売事業部長の三上良一さん(50)は「1年後には完全復活させたいが、施設の損傷程度がはっきりしない。今はできることをやるしかない」と力を込める。

最終更新:9月19日(月)12時18分

河北新報

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