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世界の銀行融資、第1四半期は金融危機以来の減少=BIS

ロイター 9月19日(月)16時18分配信

[ロンドン 18日 ロイター] - 国際決済銀行(BIS)の発表によると、2016年第1・四半期の銀行貸し出しは世界的に低迷し、ドル建ての融資額は2007━09年の金融危機以降、初めて減少した。

新興国市場への貸し出しやユーロ圏外へのユーロ建て融資も減少、ドル高や軟調な新興国市場、金融市場の先行き不透明感が信用需要に影響している可能性を示している。

3月末のドル建ての米国以外への融資残高は前年同期比0.7%減少した。ただ、ドル建て債が4%増加したため、ドル建ての総信用残高は7兆9000億ドルに増えた。

世界的な流動性を計る指標となる新興国市場でのドル建て信用残高は1370億ドル減の3兆2000億ドル。ただ、第2・四半期は新興国での債権発行が増加しており、こうした傾向が反転している可能性がある。

ユーロ圏外へのユーロ建て貸し出しは2014年以来の減少となった。一部の銀行が国際的な貸し出し業務を縮小するなど、銀行業界の低迷が影響した。

ただ債券利回りが低いことから、ユーロ圏非居住者へのユーロ建て信用残高は4.2%増の2兆3000億ドルとなった。

米欧の金融政策の方向性の違いからドルとユーロの利回りの差が拡大。米企業がユーロ建てで起債し、ドルにスワップして資金調達する例が目立ち、これがクロス通貨のベーシススワップ市場での緊張につながっていると指摘した。

第2・四半期に債券発行が拡大したことにより上期の債券発行が回復、6月末時点の残高は前年比2.1%増加した。

BISによると、カナダと中国のほか一部アジア諸国では、経済規模に比べて「異常に高い」信用の伸びが見られ、今後の金融面での過熱につながる可能性がある。特にブラジル、カナダ、中国、トルコを中心に元利返済能力への懸念が高まっている。

不動産価格の伸びはほぼ過去のトレンドに一致しているが、ドイツ、日本、ポルトガルでは「異常に高い」との見方を示した。

最終更新:9月19日(月)16時18分

ロイター