ここから本文です

高橋真梨子3度目カーネギー「ステージで死にたい」

日刊スポーツ 9月19日(月)7時58分配信

 【ニューヨーク16日(日本時間17日)=松本久】歌手高橋真梨子(67)が同地のカーネギー大ホールで、芸能生活50周年記念公演を行った。同所で2回の公演を重ねている日本人は高橋ただ1人。今回、自身の記録を更新する形で3度目のステージに立った。「クラシックの殿堂」と呼ばれる名所でのメモリアル公演は大成功。「ステージの上で死にたい!」と生涯現役まで誓った。

【写真】高橋真梨子3度目カーネギー「NYは特別な場所」

 カーネギー独特の静謐(せいひつ)さでシーンとする中、割れんばかりの大拍手を浴びながら高橋が登場。ヒット曲「あなたの空を翔びたい」の歌唱から、半世紀の歌手人生を飾るメモリアル公演が始まった。

 最初のあいさつで「ここは3回目なんですけど相変わらず緊張します。でも、幸せ。今回が最後のカーネギーになります」。「えーっ」と日本語の悲鳴が上がると「80歳になっても、ここでやるの?」と笑わせ、「今日は一緒に楽しんでください」と会場を埋めた約2800人に笑顔で語りかけた。

 国内公演とは、演出をガラリと変えた。派手さを控え、楽器のサウンドも極力抑え、高橋の声の持つ艶感や迫力を際立たせることに徹した。「日本のツアーでは11トン車6台で機材を運ぶけれど、今回は5トン車1台だけ」と、バンドマスターも務める夫でミュージシャンのヘンリー広瀬氏(72)は話す。歌唱のたびに大きな拍手が何度もわき起こり、スタンディングオベーションが見られた。客席の8割以上が現地や海外のファン。そのため、日本語曲だけでなく、多くの米国人が愛する英語曲を1つ入れた。ビリー・ジョエルのヒット曲「New York State of Mind」。ピンスポットを浴びながらの熱唱に、称賛の口笛とひときわ大きな拍手が響き渡った。

 かつては「歌は仕事です」などとストイックな発言をしていたが、この日は心から音楽を楽しんでいるようだった。「皆さんに心から感謝します。死ぬまで現役歌手として頑張って歌ってステージの上で死にたい!」。ヘンリー氏は「最近はこの言葉をよく言います。大きな飛躍ですかね」と言いながら、四半世紀に及ぶ公私のパートナーを温かく見つめた。

 今年、125周年の節目を迎えたカーネギーホールで、周年公演第1号がこの日の高橋だった。日本を代表するベテラン歌姫が、自身だけでなく殿堂の歴史にも新たな足跡を刻んだ。

<カーネギー公演歌唱曲>

(1)あなたの空を翔びたい

(2)ジョニィへの伝言

(3)遙かな人へ

(4)死ぬまで一緒に

(5)Mr.サマータイム

(6)襟裳岬

(7)五番街のマリーへ

(8)はがゆい唇

(9)ごめんね…

(10)OLD TIME JAZZ

(11)EVERYTIME I FEEL YOUR HEART

(12)HENRY BAND Play「O.Y.A.G」

(13)君に会いたい

(14)メロンの気持

(15)時の過ぎゆくままに

(16)フレンズ

(17)グランパ

(18)My Heart New York City

(19)別れの朝

--アンコール--

(20)New York State of Mind

(21)桃色吐息

(22)for you…

※(12)に高橋歌唱はなし

 ◆高橋真梨子(たかはし・まりこ)本名・広瀬まり子。1949年(昭24)3月6日、広島県生まれ。プロのジャズ奏者だった父の影響で14歳からジャズを学んだ。72年にペドロ&カプリシャスの2代目ボーカルとなり、「ジョニィへの伝言」「五番街のマリーへ」などがヒット。78年にソロ転向。代表曲に「桃色吐息」「はがゆい唇」「for you…」など。昨年のNHK紅白歌合戦にソロとして3度目の出場。趣味はゴルフ。血液型A。

 ◆カーネギーホール 1891年に鉄鋼王カーネギーが設立したニューヨークのマンハッタン7番街にあるコンサートホール。64年にザ・ビートルズが初のロックコンサートを実施。日本人では、ほかに加藤登紀子、加山雄三、長山洋子らが公演を行っている。大(2804席)、中(599席)、小(268席)の3ホールがある。

<高橋真梨子のカーネギー大ホール公演>

 ◆第1回(93年7月6日) 「歌手生活20周年」の記念として実施。高橋にとっては初海外公演だった。「すごく緊張をして無我夢中でした」。公演の2日前、ニューヨーク市内でヘンリー広瀬氏と婚約会見を行った。

 ◆第2回(08年10月31日) 「デビュー35周年」と「ソロ転向30周年」の記念として実施。結婚15周年の節目でもあり、トリプルメモリアル公演になった。2回の公演は日本人初。「あの時は『楽しもう』がキャッチフレーズでした」。

最終更新:9月19日(月)11時59分

日刊スポーツ