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東京を五輪テーマパークにできるのか4年後への課題

日刊スポーツ 9月19日(月)9時54分配信

<20年五輪に生かす:Rio to Tokyo(上)>

 リオデジャネイロパラリンピックが今日19日、閉会式を迎え、五輪を含めたリオ大会の全日程が終了する。東京大会組織委員会の視察報告も踏まえ「Rio to Tokyo~20年五輪に生かす~」と題し、リオから学ぶ東京への課題を3回連載する。初回は「競技会場・インフラ編」。ソフト、ハード両面で来訪者に「圧倒的な五輪感」を植え付けるための課題が浮かび上がった。

【写真】リオは「置くだけ」仮設観客席 東京は基礎工事必要

 「リオは五輪公園の存在が大きかった」。東京から足を運んだ組織委の大会準備運営第1局の担当者はこう感想を述べた。競泳、体操、柔道、レスリング、バスケ、テニス、自転車など15競技が同じ敷地内で見られ、観戦者が自由に動ける。記者も、東京ディズニーランドのような「テーマパーク」のように感じた。

 観客はこぞって公園内で記念撮影。第1局担当者は「五輪に来た思い出をまぶたに焼き付けられる」と、うらやましそうに言った。東京は会場がまとまった五輪公園の設置予定はない。

 新国立競技場周辺の神宮外苑はどうか。「もちろん検討に値する。しかし千駄ケ谷、信濃町、外苑前、青山一丁目と駅があり、人を循環させて安全面を確保する必要もあり、大勢の人を滞留させて良いのかという問題がある」と悩ましい。会場が分散するため「このままでは『五輪に来た』とのイメージを抱けない。工夫が必要」と語った。

 聖火台の設置場所もムード醸成の鍵だ。リオでは大会中、市街地に設置し、五輪公園と同様に盛り上がった。東京では設置場所は未定。メイン会場外に設置したリオの新たな試みは研究材料になる。

 一方で、観客の興味を引く「競技プレゼン」がリオでは不足していたようにも思えた。国際渉外・スポーツ局の担当者によると、予算が当初の3分の1にカットされ「楽しく見せる」工夫が少なかった。

 柔道会場では選手紹介こそあったが、ルールや見どころを紹介する映像は確認できなかった。陸上では逆サイドの競技が全く見えず、大型ビジョンで見せる工夫もなかった。

 担当者は「五輪は(単一種目を行う)世界選手権とは違う。マイナー競技にとっては五輪を機に世界に広める責任がある」とし、競技を知らない観客にも楽しんでもらう工夫が必要だ。高騰する五輪予算が批判されるが、運営費を削減しすぎると「競技団体などから批判が来る」(第1局担当者)と悩ましい現実もあぶり出された。【三須一紀】

 ◆主な五輪公園 12年ロンドンではメイン、水泳、バスケ、ホッケー、ハンドボール、自転車会場と選手村などが公園内に収まった。08年北京ではメイン、水泳、体操、ハンドボール、フェンシング、テニス会場などが集合。04年アテネ、00年シドニーも五輪公園を設置。1964年東京では代々木地区と駒沢公園の2カ所で、複数の競技が集中して見られた。

最終更新:9月19日(月)11時39分

日刊スポーツ

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