ここから本文です

【スポーツを読む】青木真也「空気を読んではいけない」

スポーツ報知 9月19日(月)13時2分配信

 総合格闘家でONE FCライト級王者の青木真也(33)が「空気を読んではいけない」(幻冬舎、1200円+税)を出版した(9月10日付)。

 “バカサバイバー”を自称する格闘技界の異端児は、「幸せな人生を生きるために友達はいらない」「感覚の違う人はさっさと『縁切り』する」などと独特の人生観を、これでもかとばかりに並べている。世間的にも格闘技ファンの間でも「変わり者」というイメージの青木。柔道のスポーツ推薦で早大に進学し、卒業後は静岡県警に就職という堅実な一面があった過去もファンの興味をそそっている。

 この自伝的啓発書では、絶頂だった総合格闘技「PRIDE」が2007年に崩壊した時の落胆や、09年大みそかの廣田瑞人戦でアームロックで腕を折った上に、中指を突き立て、物議を醸した時の心境など、格闘技ファンなら興味深い話も登場するが、根幹は“空気を読まない強さ”のすすめ。

 9月3日のプロレスIGFの東京ドームシティ大会で、同書の先行発売サイン会を行った青木。売れてはいたが、行列が途切れなかったボブ・サップのサイン会を横目に手持ち無沙汰になる時間帯もあった。他のスター選手なら“照れ隠し”でパフォーマンスをしたり、立腹して席を立ったりしそうだが、平然と前を見据えて、来客を待っていた姿に強さを見た。

 ネットでエゴサーチ(自分の名前を検索)しているという青木。「死ね」「負けろ」という批判の書き込みが多いのも織り込み済みで、「血をたぎらせてくれる」「怒りを駆り立てる材料」になっているという。一方で「腹が立つ。全く慣れることはない」という本音も吐露している所に親近感を覚えた。(酒井 隆之)

 ◆青木 真也(あおき・しんや)1983年5月9日、静岡生まれ。33歳。小学生の頃から柔道を始め、2002年に全日本ジュニア強化選手に選抜される。早大在学中に、柔道から総合格闘家に転身。「修斗」ミドル級世界王座を獲得。大学卒業後に静岡県警に就職するが、2か月で退職して再び総合格闘家へ。「DREAM」「ONE FC」の2団体で世界ライト級王者に輝く。

最終更新:9月19日(月)18時56分

スポーツ報知