ここから本文です

<ベルリン市議選>連立与党、過半数割れ…右派が躍進

毎日新聞 9月19日(月)23時6分配信

 【ベルリン中西啓介】ベルリンで18日、州議会に相当する市議会選が投開票され、反イスラム色の強い新興右派政党「ドイツのための選択肢」(AfD)が初めて議席を獲得した。国政与党で、市政第1党の社会民主党(SPD)と、第2党でメルケル首相のキリスト教民主同盟(CDU)は、難民問題などで有効策を欠くと「既成政党」批判を受け、共に議席を減らした。

 選挙戦では雇用創出や上昇する家賃の抑制、インフラ改善などが争点になった。得票率はSPDが21.6%(前回比6.7ポイント減)、CDUが17.6%(同5・7ポイント減)。AfDは14.2%を獲得し、旧東独与党の流れをくむ左派党と緑の党に小差で続き、第5党になった。

 ベルリンでは独統一以来、東西の経済格差の解消が課題。産業が乏しく低所得層の固定化が進む市東部では、AfDの支持が拡大した。手厚い社会保障を訴える左派党も支持を伸ばした。SPDのミュラー市政が継続する見通しだが、与党2党では過半数を確保できず、連立の組み替えが必要になる。

 来年秋に連邦議会選を控えるメルケル氏にとっては、改めて保守票確保という課題が浮き彫りになった。マインツ大のユルゲン・ファルター教授(政治学)は「メルケル氏は実質的に難民歓迎の旗を降ろし、厳格政策にかじを切っている。だが、保守層が求めているのは難民を無制限に受け入れた政治判断についての謝罪だ」と指摘している。

最終更新:9月19日(月)23時6分

毎日新聞