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【パラ総括】東京での金メダル復活へ、さらなる理解と改善を

スポーツ報知 9月19日(月)21時42分配信

 リオデジャネイロ・パラリンピックが日本時間19日、閉幕した。日本代表は銀メダル10個、銅メダル14個を獲得しメダル総数24個で、前回ロンドン大会の16個(金5、銀5、銅6)を大きく上回った。しかし、大会前には金メダル10個を目標としていながら、結局、金メダルは1つも獲得することができなかった。

【写真】柔道女子57キロ級で銅メダルを獲得し、夫の悠選手と抱き合って喜ぶ広瀬順子選手

 52年前、1964年開催の東京オリンピック後に、それまでの「国際身体障がい者スポーツ競技会」という名称から、初めて「パラリンピック」という大会名が使われた。IPC(国際パラリンピック委員会)設立後に、60年ローマ大会が、第1回パラリンピックと位置づけられるようになっているが、パラリンピックの原点となる東京で2020年、次回大会が開催される。4年後の東京パラリンピックまで、選手を奮起させる環境の課題は山積みだ。

 パラアスリートは練習場所の確保に苦労している。東京・北区の「味の素ナショナルトレーニングセンター」は、今年度から健常者と障がい者の共同利用が可能となったが、公共の体育館などでは、車いすの転倒やタイヤ痕で床が汚れるなどの理由で利用制限をしている施設がまだまだある。市民プールでも障がい者の練習のために開放するという場所がまだまだ足りない。パラスポーツの盛り上がりと共に、2020年東京オリンピック・パラリンピックへ向け障がい者スポーツへの理解と改善が期待される。

 一方で、パラリンピックが急に注目されるようになったことで、競技団体の健常者の役員が“天狗”になっているという声も聞かれ、オリンピックと同様にパラリンピックも、選手たちが第一(アスリート・ファースト)であり続けなければならない。テニスの4大大会やトライアスロンのように、本大会に障がい者アスリートが出場するカテゴリーがある“同居型”の大会も増やすべきだ。

 今回、初めてパラリンピックをテレビ観戦した人も、人間の限界をはるかに超えるパラアスリートの活躍には感動を覚えたことだろう。ボッチャ・チーム(脳性まひ)の史上初の銀メダルや、女子柔道(視覚障害)で銅メダルを獲得した広瀬順子(25)と夫で男子柔道代表・悠(37)の熱い抱擁などの名シーンがあった。スポーツをすることによって知的障がいの選手も、周囲とコミュニケーションがとれるようになっている。2020年東京に向けて、もっと理解と交流を積み上げることが必要だ。(松岡 岳大)

最終更新:9月19日(月)22時13分

スポーツ報知