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【DeNA】社会部記者が見た「野球の価値を高めた球団の改革」

スポーツ報知 9月19日(月)22時46分配信

 DeNAが球団創設5年目で初めてクライマックスシリーズ進出を決めた。2007年から始まったCSで、昨年まで12球団で唯一出場したことがなかった。早速、お祝いのメールを幹部に送った。「やっとです」。親会社、そして球団が、スポーツが持つ価値を重視し、前向きに実行してきた成果がCS出場という一つの形として実った。

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 「これまでは名刺を出すと、何をやっている会社か説明しなきゃいけませんでした。でも、今は違います。ビジネスの場でも自然と野球の話になるんですよ。最近調子いいですね、って」。やや照れくさそうに話していた幹部の言葉が忘れられない。2011年12月1日に球界参入が決まった際、創業者の南場智子さんを取材する機会に恵まれた。南場さんが持っていたタブレット端末には承認が決定の瞬間に、幹部から「決まりました」と一言メールが届いた。「プロ野球という大きな劇場が、DeNAをまた一回り成長させ、大人にしてくれると思う」。2015年に球界史上初の女性オーナーに就任。経営者でもあるが、現場にも足を運び、シーズンオフには監督就任打診したりと忙しい毎日を送る。

 閑古鳥の鳴いていた横浜スタジアムを満員にするなど、球団経営の改革に乗り出した池田純球団社長とは、横浜スタジアムの運営権を取得した際、お話を聞いた。70以上の欧米の先進的なスタジアムに足を運び、研究を続けたという。「横浜スタジアムは歴史もあります。歴史はお金では買えません。本物を追求したい」。球場が満員になることで選手は戸惑いやプレッシャーを感じたかもしれない。しかし、その緊張感はスポーツに欠かせない要素の一つだ。2020年の東京五輪・パラリンピックで正式種目に採用された野球・ソフトボールの主会場に決まった。地域に愛される場所になったハマスタには、五輪会場という新たな価値も加わることになる。

 プロ野球はこれからも続く。DeNAには5年、10年、50年先までを見据え、球団経営を続けていくという覚悟が伺える。プロ野球はファンとともにある―。DeNAのこれまでの活躍を見て、改めてその言葉を実感した。(文化社会部・久保 阿礼)

最終更新:9月20日(火)0時43分

スポーツ報知

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