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化学テロ備え警鐘「救急隊は化学物質検知器を携行を」 日本中毒情報センター

産経新聞 9月19日(月)20時6分配信

 東京五輪・パラリンピックを控えテロ対策が急務となるなか、化学テロや不慮の毒物摂取などによる急性中毒に、電話で相談にのる国内唯一の機関「日本中毒情報センター」(茨城県つくば市)の吉岡敏治理事長が「日本は解毒剤の研究や薬毒物分析は後進国」と警鐘を鳴らしている。

 同センターの「中毒110番」は、365日24時間、専門教育を受けた薬剤師らが一般家庭や医療機関から電話で相談を受け、受診の必要性の判断や治療に必要な情報を回答している。今月、開始から30年を迎え、これまで130万件を超える問い合わせに回答してきた。相談などを基にデータベースを作り、医療機関で活用されているほか、中国産冷凍ギョーザ毒物混入事件や硫化水素による自殺などへの情報提供も行ってきた。

 ただ、諸外国では同様の機関を国が運営しているケースも多いなか、同センターは公益財団法人が運営している。製薬企業が対応していない時間帯に、医薬品の情報を提供する事業を請け負うなど収益の確保を図るが、安定した収入の維持が課題となっている。

 東京大会での化学テロへの警戒も視野に吉岡氏は「救急隊が化学物質の検知器を携行することや、現場で使える解毒剤開発を急ぐ必要がある」と国による対応を求めている。

最終更新:9月19日(月)20時6分

産経新聞