ここから本文です

イエレン議長より注目される女性の野心とは-為替に影響?

投信1 9/19(月) 12:15配信

9月20・21日に開かれる次回の米連邦公開市場委員会(以下、FOMC)では、追加利上げは見送られるとの見方が優勢です。とはいえ、米連邦準備理事会(以下、FRB)高官からは利上げに前向きな発言も多いことから、年内の利上げ観測は残されています。

こうした状況の中、ハト派で知られるラエル・ブレイナードFRB理事の発言に対する注目度がにわかに高まっています。

イエレン議長の発言を打ち消したブレイナード理事

9月FOMCでの利上げをめぐるFRB高官の発言などを簡単に整理すると、無風と思われた9月FOMCで利上げ観測が台頭したのは、8月下旬にワイオミング州ジャクソンホールで開かれたシンポジウムで、イエレンFRB議長が「利上げの論拠がここ数か月で強まった」と発言したことがきっかけでした。

イエレン議長の発言には、フィッシャーFRB副議長も同調したほか、カンザスシティ連銀のジョージ総裁、アトランタ連銀のロックハート総裁、クリーブランド連銀のメスター総裁と、次々に地区連銀総裁も利上げに前向きな発言をしたことから、市場ではFRBは利上げに向けてコンセンサスを形成した模様との憶測が広がりました。

しかし、パウエルFRB理事やタルーロFRB理事が利上げに慎重な姿勢を示したことから、FRBも一枚岩ではないとの見方が浮上すると、金融政策に関する発言を控えるブラックアウト期間入りする直前の9月12日、ブレイナード理事が「利上げを急ぐべきではない」と発言したことから、マーケットの見方は利上げ見送りへと傾きました。

FRB執行部は利上げ見送りで合意を形成へ

ブレイナード理事の発言がイエレン議長より重要とさえ言われる背景には、まず「理事」であること、そして中立が求められるFRB理事としては異例とも言える政治的な影響力の強さにあります。

現在FOMCで投票権を持つのは5人の理事(正副議長を含む、定員は7名だが2名空席)と、5人の地区連銀総裁の10人です。ニューヨーク連銀総裁は副議長を兼務していることもあり、通常は執行部と見なされますので、議長を中心とした執行部側の6人が同調すれば多数決で負けることはありません。

FOMCで反対票が投じられることが珍しいわけではありませんが、反対票を投じるのは地区連銀総裁が圧倒的に多く、前回7月の会合でもジョージ総裁が利上げを主張して反対票を投じています。一方で、執行部内では意見の対立があっても最終的には合意が形成されることが多く、票が割れることはまれです。

したがって、ポイントは執行部の6人がどのように合意をするのかになりますが、これまでの経緯を踏まえると、利上げに前向きだったイエレン議長にブレイナード理事が待ったをかけた格好となっています。執行部内では票が割れないと考えるのであれば、9月の利上げは時期尚早として見送られることになるでしょう。

1/3ページ

最終更新:10/19(水) 19:15

投信1