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民生委員のなり手不足が課題 地域の見守りどう維持?

西日本新聞 9月19日(月)9時10分配信

 高齢者の見守りや、災害時の安否確認などを担う民生委員のなり手不足が課題になっている。2013年時点で、全国の充足率は97・1%。地域全体の高齢化が進む中で、ますます問題が顕在化すると見られている。福岡県の筑後地区では既に4市で欠員が生じ、今年12月に3年ぶりに行われる改選でも、必要な定員を満たせるか不透明な状況という。地域での見守りをどう維持していくか。記者が居住する久留米市の鳥飼校区で試行錯誤する姿を追った。

「はじめは自分につとまるか心配だった」

 「おばあちゃん、元気にしてた?」。今月上旬、鳥飼校区の民生委員、青沼典子さん(58)が、1人暮らしの90代女性宅を訪れ、玄関先で向かい合っていた。安否確認の一環で、何げない会話から健康や生活面に変化がないか読み取る。女性は「1人では心配なこともある。定期的に来てくれて心強い」と笑顔を浮かべる。

 青沼さんは2008年に民生委員になった。現在、約180戸を担当する。1カ月に一度の割合で訪問しているのは1人暮らしの高齢者約10戸。夫婦など高齢者のみで暮らす世帯は2カ月に1回程度回るという。

 「はじめは自分につとまるか心配だった」という青沼さんだが、現在は小学校で非常勤の支援員として授業補助の仕事に就き、両立させている。「自分が住む地域を自分たちで守る活動は結束を強め、将来を担う子どもたちの地域への愛も育てる」。青沼さんはそう信じている。

「引退する民生委員の後任探しが難航している」

 しかし、一般には民生委員の活動への理解は十分でなく、ハードルも高いようだ。筑後地区の12自治体を取材したところ、民生委員の欠員は久留米市5人▽大牟田市8人▽柳川市2人▽みやま市1人-の計16人。ある市の担当者は「山間部など高齢化が進んだ地区では引き受け手を見つけられなくなっている」と悩む。

 久留米市では民生委員への理解を深めるため、活動を紹介する出前講座もしているが「申し込みが少ない」のが現状だ。改選を控え、欠員が生じていない自治体からも「引退する民生委員の後任探しが難航している」との声が聞こえてくる。

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最終更新:9月19日(月)9時10分

西日本新聞

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