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ふるさと納税返礼 「金券」群馬の9市町村継続

上毛新聞 9月19日(月)6時0分配信

 ふるさと納税の返礼品として、換金しやすい金券などを贈らないよう総務省が通知したことに対し、群馬県内で地元限定の金券を返礼品としている9市町村がいずれも取り扱いを継続することが18日、上毛新聞の取材で分かった。返礼品競争の過熱を懸念する総務省の要請には理解を示しつつも、寄付額を増やして地域振興に結び付けたい狙いがある。残る県内市町村の多くは通知を順守する意向だが、一部で金券の導入を検討する動きもあり、自治体間で対応に差が生じている。

 9月1日現在で金券を返礼品として贈っているのは館林、渋川、中之条、嬬恋、草津、高山、昭和、みなかみ、板倉の9市町村。このうち大半が総務省通知の趣旨には理解を示しながらも、「地域振興の面で有効な手だて」(草津町)と捉えている。

 今年4月に金券を導入した渋川市は「7月末までの4カ月間で寄付件数は前年同期の5倍以上、寄付額は約10倍に増えた」といい、「市内限定のため、地元への経済効果も期待できる」と説明する。

 金券類の転売が懸念されている点については「転売禁止を記載しており問題はない」(中之条町)とする市町村が多い。使える場所を地域の協力店に限定しているため、「転売される可能性は低く、総務省が懸念するような『換金性』は高くない」(昭和村)といった見方もある。

 一方、ふるさと納税では、寄付者の居住している自治体から寄付先に財源が流出するため、税収減に悩む自治体もある。安中市は通知の趣旨に賛同しつつも、「財源の流出が顕著。対策を取らざるを得ない状況にある」と説明し、寄付額の増加を見込める金券の導入の可否について検討を始めている。

 ふるさと納税を巡っては、財政力の強い自治体が商品券や家電製品といった豪華な返礼品を強調して寄付を集めれば、都市間の税収を是正するという目的がゆがむことが懸念されている。

 総務省は4月、返礼品競争の過熱や、売却目的や高額な特典を目当てに寄付する人の増加を踏まえ、自治体を応援するという寄付制度の趣旨に反するとして、商品券などの換金性の高い返礼品を贈らないよう通知した。ただ、強制力はなく、自治体への「自粛要請」にとどまっている。

 ふるさと納税 個人が任意の自治体に寄付をすると、住民税や所得税が軽減される制度。都市部に偏る税収の是正や地域活性化を目的として2008年に始まった。返礼品の充実により、寄付額は年々、増加する傾向にある。

最終更新:9月19日(月)6時0分

上毛新聞