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お囃子堂々披露 子どもたちに晴れ舞台を 久慈秋まつり中止で「慰労会」

デーリー東北新聞社 9月19日(月)11時38分配信

 台風10号の豪雨により、岩手県久慈市中心街が広範囲で浸水被害を受けたため、中止となった久慈秋まつり。参加予定だった山車組の巽町組では、小太鼓は小学6年、笛は中学3年がそれぞれ担当し、祭りが終わると後輩に譲るのが慣例だが、該当する年次の子どもたちは今年、本番の晴れ舞台に立てなかった。このため同組秋まつり実行委員会(下斗米一男委員長)は18日、同市本町3丁目の山車小屋で開いた慰労会で、子どもたちが小太鼓と笛の演奏を披露する場を設け、中止の鬱憤(うっぷん)を晴らすにぎやかな祭り囃子(ばやし)を中心街に響かせた。

 同組は山車小屋も浸水被害を受け、完成間近の山車が70センチほど水に漬かった。

 「祭りの中止は残念だが仕方ない」と組頭の神田康弘さん(48)。「子どもたちがこのまま何もしないで終わるのはかわいそう。代わりとまではいかないが、大勢の前で演奏する機会をつくりたかった」と企画した理由を語る。

 この日は小太鼓と笛を担当する小、中学生約50人と、山車組関係者の計100人が集結。台風の影響で全体練習はわずか2回だったが、子どもたちは堂々とした演奏を披露した。

 3歳から祭りに参加しているという久慈小6年の橋上怜矢君(12)は「中止になり、二度と太鼓をたたけないと思った。みんなに見てもらえて良かった」、同じく6年の二又伊緒菜さん(11)は「みんなでそろってたたくことができて楽しかった」とそれぞれ満足げな表情を見せた。

 この日は、2013年に放映されたNHK連続テレビ小説「あまちゃん」の撮影に同組が協力した縁で、女優のん(本名・能年玲奈)さんと共演した渡辺えりさんがサプライズで山車小屋を訪問し、関係者を励ました。

デーリー東北新聞社

最終更新:9月19日(月)11時40分

デーリー東北新聞社