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自己免疫疾患と皮膚病変―こんな皮疹に注意!

山陽新聞デジタル 9月19日(月)11時30分配信

 自己免疫疾患について、岡山赤十字病院(岡山市)の大野貴司皮膚科・形成外科部長に寄稿してもらった。



 自己免疫疾患では特異疹とよばれる疾患に特徴的な皮膚症状がみられます。今回は代表的な自己免疫疾患である全身性エリテマトーデス(SLE)、皮膚筋炎、全身性強皮症、シェーグレン症候群の皮膚症状をイラストで紹介します。

全身性エリテマトーデス

 SLEは10~30歳代の女性に多くみられる関節症状、発熱、全身倦怠(けんたい)を伴う膠原(こうげん)病の代表的疾患です。血液検査では抗核抗体陽性、抗Sm抗体陽性など多彩な免疫異常を伴います。最も特徴的な皮膚症状は頬部紅斑(蝶=ちょう=形紅斑ともよばれます)で両頬に蝶が翅(はね)を広げたような紅斑がみられます。鼻唇溝(頬と口の間にできるハの字の溝)より上にあり、鼻背にも発疹がみられるのが特徴です=図1。かぶれと違いかゆみより勺熱(しゃくねつ)感(焼ける感じ)を伴うことが多いといわれています。手指、耳介などに凍瘡(とうそう=しもやけ)様の紅斑がみられることもあります。紅斑以外に頭頂部の脱毛(ループスヘア、前頭部の毛髪が細く、折れやすく短くなる)もSLEの皮膚症状のひとつです=図2。

皮膚筋炎

 皮膚筋炎は筋肉の痛み、筋力低下に皮膚症状を伴う疾患です。特徴的な皮膚症状はヘリオトロープ疹とよばれる上眼瞼(がんけん)の紅斑、浮腫です=図3。顔面の筋力低下で悲しそうな表情になることもあります。名前の由来の花の色のように白人では赤紫色にみえますが、日本人では淡い紅色にみえます。ゴットロン徴候は両手指関節背面に一致して紅斑、丘疹をみとめます=図4。背中から両肩にはショールを羽織ったような紅斑がみられます(ショールサイン)=図5。最近注目されている皮膚筋炎の皮疹はメカニックハンド(機械工の手)と呼ばれ親指と人差し指の内側に手あれのような皮疹がみられます=図6。

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最終更新:9月19日(月)11時30分

山陽新聞デジタル