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西川美和監督×本木雅弘『永い言い訳』高評価!トロントの観客から感謝の言葉【第41回トロント国際映画祭】

シネマトゥデイ 9月20日(火)2時26分配信

 現地時間17日、第41回トロント国際映画祭で西川美和監督と本木雅弘のタッグ作『永い言い訳』の公式上映が行われ、上映後のQ&Aに登壇した西川監督に観客から感謝の言葉がいくつも贈られた。

映画『永い言い訳』予告編

 突然の事故で妻(深津絵里)を亡くすも、夫婦関係は冷え切っていて悲しむことができない人気作家・衣笠幸夫(本木)を主人公にした本作。そんな幸夫が、同じ事故で亡くなった妻の親友の真っすぐな夫・陽一(竹原ピストル)と出会い、彼の2人の子供たちの世話をすることになったことをきっかけに、妻の死とも向き合っていく姿を描く。西川監督が、直木賞候補となった自らの小説を映画化した作品だ。

 上映中は、子供を持ったことがない幸夫が陽一の子供たちと触れ合うシーンでは笑いが起き、一転、大切な人を失うこと、残された者たちはどう生きるか、家族の在り方についてなど踏み込んだシーンになるとすすり泣く音が響くなど、本作はトロントの観客の心に深く響いたよう。上映後には「美しい映画をありがとう。キャストが素晴らしく、特に子供たちに魅了された」「最初に、感謝の言葉を。とても優れていて熟達した映画だ」「素晴らしい映画をありがとう」といった感謝の言葉が次々と寄せられた。

 西川監督は質問に答える形で、陽一の子供たち役には演技経験のない子をキャスティングしようと考え、300人近くオーディションをして「実生活でも役に近いものを持っている」二人を選んだと説明。「春、夏、冬と撮影したのですが、時間を経るごとに子供たちがみるみる成長して、冬のころには見違えるようになっていた。子供って本当に大きくなるもんだなと、わたしも撮影を通じていい経験をしました」と笑顔を見せた。

 また、本作の物語を思い付いたのは東日本大震災があった2011年だったことも明かし、「いかに日常というものが一瞬で壊れるかということに、おそらく日本中の人たちがショックを受け、実感したと思うんですね」「わたしも人生で死別という経験をいくつかしていますが、後悔を残さなかった形がないんです。そういう後悔を残す形の別れを経験した人の中には、単純にきれいな形で涙を流して、死を悼めるという心境ではない人も居たでしょう。複雑な後悔を表現するため、作家という主人公の形をとれば、言葉の表現豊かに映画の中でも語れると思ったんです」と語る西川監督の言葉に観客は聞き入っていた。(編集部・市川遥)

映画『永い言い訳』は10月14日より全国公開

最終更新:9月20日(火)2時26分

シネマトゥデイ

TEDカンファレンスのプレゼンテーション動画

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昔は街の広場で、現代はYouTubeで。歴史を通じ、公開処刑には必ず人だかりがつきものでした。人が処刑というものを、恐ろしく不快に感じながらも、つい気になって見てしまうのはなぜか。フランシス・ラーソンが人間と公開処刑の歴史、中でも斬首刑に焦点を当てて解説したこのトークは、気分の良い内容ばかりではありませんが、同時に興味をそそること間違いないでしょう。