ここから本文です

初日から9連勝 大関豪栄道はカド番で本領発揮する勝負師

日刊ゲンダイDIGITAL 9月20日(火)12時18分配信

 逆境に強いと言えば、聞こえはいい。

 初日から快進撃を続けている大関豪栄道(30)が19日も碧山を押し出し自身初の初日からの9連勝。ただひとりの全勝を守った。

 1敗は横綱日馬富士と平幕の遠藤のみ。初の賜杯も見えてきた。

 ある親方が言う。

「豪栄道は形勢が不利になるや、すぐにはたきや首投げに出る悪い癖がある。それらの技は逆転劇を生むこともあるが、腰高で脇がガラ空きになりやすく、あまり多用すべき手ではない。今場所はそうした消極的な姿勢ではない。ひたすら前へ前へと攻めていることが、好調の要因でしょう」

 豪栄道は先場所までの大関在位12場所で、2ケタ勝利がたったの1回しかなかった。カド番も今場所で4回目。好角家の間では「大関になったのが間違い」という厳しい意見も出ていた。

 だがしかし、安定感には欠ける分、ここぞの爆発力は他の力士にひけを取らない。カド番で迎えた今年3月場所は12勝3敗。11日目までは白鵬、稀勢の里と並んで1敗をキープし、三つ巴の優勝争いを演じた。やはりカド番の今場所も単独トップ。早い話、尻に火がつかなければ“本気”を出せないのだ。

「2010年には野球賭博問題で謹慎処分を食らい、7月場所を休場。9月場所を十両で迎えることが決まり、本人も『引退した方がいいのかも』と悩んでいた。そこから再び幕内に返り咲き、14年には大関昇進ですからね。逆境に追い込まれると持ち前の相撲勘がいかんなく発揮されるが、そうでないときは勘が冴えない。以前は巡業で気乗りがしなかったのか、明らかにやる気のない相撲で巡業部から注意されたこともある」(前出の親方)

 取組後は「(立ち合いのもろ手突きは)考えていた通り。碧山は突っ張りからのはたきが強いので。まあ、何とか落ち着いて(相撲を)取れました」と話した豪栄道。単独トップを走る重圧についても、「そういうのは気にしない」とキッパリ。

 カド番を脱出した勢いのまま、優勝まで突っ走れるか。

最終更新:9月20日(火)12時18分

日刊ゲンダイDIGITAL